菓子メーカーに苦い新年

菓子メーカーに苦い新年

【The Daily Star】ベンガル暦新年のボヘラボイシャック(4月14日)はバングラデシュの菓子メーカーにとって最も忙しい日だ。だが、1年間続くパンデミックと新たに導入された全国的ロックダウンで需要が落ち込み、お祝いムードは損なわれている。

ここ数年、企業が取引先や業者にお菓子を詰めたギフトセットを送る傾向が強まったため、ボヘラボイシャックは菓子メーカーにとって最大のイベントとなっていた。

企業による購入のおかげで、メーカーは4月9日から17日にかけて、1日あたり100トン、約3千万タカ(3964万円)の菓子を販売してきた。

ベンガル新年を菓子で迎えるのは伝統的なことで、この前後の販売はイード・アル・フィトルに次ぐ大きな書き入れ時となっている。

だが、今年の販売量は平時の3分の1、1日あたり1千万タカ(1321万円)を超えることはないという。コロナ禍の影響で菓子の売上げが減少するのは二年連続となった。

そんな憂き目に遭っているメーカーのひとつが、高級ブランドで企業にも人気のあるプレミアム・スイーツだ。

「今年は一定の時間店舗営業しているため、昨年より若干良くなっています。しかし、パンデミック前に比べて需要が少なく、大量の注文がありません」
プレミアム・スイーツ社のマウブーブル・ラーマン・バクル事業部長は述べた。売り上げが少ないため、同社は市内にある3店舗を一時的に閉鎖したという。

プラン(Pran)-RFLグループの姉妹会社マイタイ(Mithai)は、2015年の創業以来、毎年ボヘラボイシャックに大きく売上げを伸ばしてきた。

「今年はシナリオが全く違います。そのため、オンラインや電話で注文を受け、消費者の自宅に届くようにしています」
カムルッザマン・カマル販売部長はいう。同社は43店舗を展開しており、15種類のギフトボックスや1~4kgのギフトセットを提供している。

「私たちは通常、ボヘラボイシャック初日に1千万タカのお菓子を販売してきました。しかし、新年を前にして注文がなく、お菓子を売ることができませんでした」
ウェルグループのサイード・ヌルル・イスラムCEOは述べた。

IDLCファイナンスのグループ・チーフ・マーケティング・オフィザーのジャン・アラム・ロメル氏によると、同社はパンデミック前のボヘラボイシャックでは、お菓子の入った500個のギフトセットを関係者に送っていたという。
「しかし、この2年間、何も送っていません」

同様にクラウン・セメントグループでは、法人顧客やメディアなどに平均して1500個のお菓子の入ったギフトセットを送っていたが、昨年からやめている。

ある食品加工会社の広報担当者は、ボヘラボイシャック前夜に関係者300人にギフトセットを送る習慣があったが、昨年からやっていないと述べた。

バングラデシュにおけるスイーツ市場の規模に関して信頼できるデータはないが、メーカーによると年間約1万トン、30億タカ(39.6億円)規模だったという。だが、需要は以前に比べて半減している。

マイタイの分析によると、購買力の向上で、近年、スイーツ市場は急速に拡大してきた。2016年から2019年にかけてブランド製品の需要は30%、ノンブランド製品は60~70%増加したという。

バングラデシュ・スイーツ製造者協会には約3500の菓子店が登録されているが、そのうち、約250店はダッカにある。

Bangladesh News/The Daily Star Apr 14 2021
https://www.thedailystar.net/business/news/another-bitter-baishakh-sweet-shops-2077445
翻訳編集:吉本

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