観光の再ブランド化

観光の再ブランド化

【Financial Express】ここ数週間、新型コロナ感染率が減少傾向にあることから、政府は慎重ながら、通常の生活を取り戻すための対応を取っている。

その結果、経済界やさまざまなビジネス部門が活気づき始めた。観光もその1つ。長時間の自宅待機による退屈を避けるため、市民が観光に出かけるようになった。

コックスバザール(Cox’s Bazar)やクアカタ(Kuakata)のビーチ、チッタゴン(Chittagong)丘陵地帯、世界自然遺産シュンドルボンなど、国内の有名観光地にはすでに多くの観光客が訪れている。

13日掲載された本紙レポートによると、興味深いことに、最近は多様な自然生態系に恵まれた場所への関心が高まっているという。例えば、ネトラコナ(Netrakona)県の丘陵地帯やハオール(大きな自然水域)、ディギ(大きな池)などだ。

だが、これらのエコツーリズムの名所は、レポートでも指摘されているように、手入れが行き届いていない場合が多い。また、宿泊施設やその他サービスも観光客に優しいとは言い難い。官民一体となって、国内エコツーリズムスポットのインフラやサービスを改善・拡充することが求められている。国内にある景勝地を訪れたいという市民の気持ちが以前にも増して高まっている今、国内観光業界にとって朗報で、チャンスを活かすべき時である。

一方、パンデミックはまだ終息していないため、旅行会社には健康ガイドラインを厳守する義務がある。ここで考えなければならないのは、パンデミックで最初の犠牲となったのは観光業だということだ。業界はすでに2千億タカ(2573億円)の損失を被っているが、まず、失業した約90万人の従業員の再雇用を行わなければならない。

また、業界を再活性化させるために、関係各所が努力する必要がある。そのためには、ツアーオペレーターが手頃価格で、親しみやすく、魅力的な方法で顧客サービスを提供しなければならない。

ここで注目すべきは、インド、ネパール、ブータンなどの近隣諸国の観光業はより発展しており、そのための管理も行き届いているということだ。例えば、2020年のネパールの観光業は国内総生産(GDP)の7.9%を占めている。一方、バングラデシュは4.4%だった。

世界経済フォーラムの「旅行・観光競争力レポート2019」で、バングラデシュは他のアジア諸国の後塵を拝していた。言い換えれば、パンデミックがボディブローを与える前に、観光業は不振に悩まされていたということだ。だが、現在は少しずつ改善されている。

どうすればバングラデシュの観光業が業績不振を克服し、前進することができるのか。

観光業の潜在的な可能性を引き出すには、すべてのステークホルダーが積極的に関与することが鍵となる。戦略的には観光ポテンシャルを再ブランド化、再パッケージ化し、国内外の観光客に向けて積極的にマーケティングを行う必要がある。政府はそのために財政的支援だけでなく、積極的な政策を提供しなければならない。

Bangladesh News/Financial Express Sep 14 2021
https://thefinancialexpress.com.bd/editorial/rebranding-tourism-sector-1631635274
翻訳編集:吉本

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