需要と輸出増でゴム生産拡大

需要と輸出増でゴム生産拡大

【The Daily Star】バングラデシュでは国内需要の増加と隣国インドを中心とした輸出の急増により、ゴム生産量が拡大している。

現会計年度7~1月の輸出収益は、前年同期の1830万ドル(21.03億円)から57%増の2800万ドル(32.18億円)に急増した。

近年の輸出額は、全体収益が過去10年間で最高の3400万ドル(39.08億円)に達した昨年度を除き、前年度を上回っている。

輸出の他、国内タイヤメーカーや履物産業、医療用手袋など、国内のゴム需要の増加も拡大の背景にある。

「コロナパンデミックで生産量が減少しましたが、昨年は持ち直しました。ゴム産業の見通しは明るいでしょう」
バングラデシュゴム協会(BRB)サイエダ・サルワー・ジャハン会長は述べた。

現在、ゴムの木は10万エーカーで栽培されており、民間が1304園、公的機関が28園を運営する。そのほとんどはチャトグラム(Chatttogram)地域にある。

多くの炭素を消費するゴムの木は、その他マイメンシン(Mymensingh)、タンガイル(Tangail)、シェルプール(Sherpur)で栽培されている。

バングラデシュゴム園経営者協会の前会長であるモハンマド・カマル・ウディン氏によると、ゴム生産量は数年前まで2万トン程度だったが、昨年は4万3000トンに増加したという。

「ゴムの将来性は非常に高いと見ています。国の経済発展のおかげで消費も伸びているので、需要は増え続けるでしょう」

バングラデシュのゴム栽培は、20世紀初頭にイギリス人によって始められた。

1952年、森林局はマレーシアとスリランカからゴムの種子と苗木数千本を取り寄せ、タンガイルとチャトグラムに試験的に植林した。

ボンドルボン(Bandarban)の約3万2550エーカーの土地は、1302の個人と組織に貸し出されている。BRBによると、チッタゴン丘陵開発委員会は3300エーカーの土地にゴムの木を植えているという。

カマル氏は、国産品は国内企業からの需要のかなりの部分を満たすことができると述べた。また、消費量の増加に対応するため、ここ10年、ゴムの生産能力は数倍に跳ね上がったとした。

現在、年間生産能力は8万6000トンとなっている。

バタ(Bata)履物のアルファヌル・ホック営業部長は、サンダル製造に必要な成分の少なくとも80%は国内で生産されたゴムでまかなわれているとした。

現在、インドやマレーシア、ミャンマーから少量のゴムが輸入されている。

「起業家はゴム園が1回限りの投資で利益を生むビジネスであることに気付いています」
BRBの副会長でカグラチョリ(Khagrachhari)先住民ゴム園経営者協会の会長でもあるビフルシ・ソムボディ・チャクマ氏は、投資額は少ないが長期的なリターンが得られることから、ゴム栽培の人気は高まっていると述べた。

チャクマ氏によると、国内投資家はここ10年間で約3500エーカーのゴム園を開設したという。

ゴム園を経営するタルン・カンチ・チャクマ氏は、国内需要に応えるだけでなく、輸出機会が多いのもゴム園を営む理由だと述べた。

ゴム輸出業者の1つメグナ・グループのルスフル・バリ業務部長は、自動車産業の発展で膨大な数のタイヤを必要するインドへ輸出していると述べた。グループ会社のメグナ・インノバ・ゴムは、自転車用タイヤとチューブをインドへ輸出する。

バングラデシュ森林産業開発公社のMdシャヒドゥル・イスラム会長は、国内市場より高く売れるので、政府はインドへ直接ゴミを輸出していると述べた。

BRBのジャハン会長によると、国内生産されたゴムは輸入品との不公平な競争に直面しているという。15%の付加価値税を含むゴム全体にかかる税金は、国産ゴムが24%であるのに対し、輸入業者は5%の関税だけで輸入できるからだ。

「そのため、一部の輸入業者がゴムを輸入しているのです」
ジャハン氏はこの矛盾を解消すれば生産はさらに拡大すると述べた。

Bangladesh News/The Daily Star Feb 18 2020
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/rubber-production-grows-local-demand-rising-exports-2964911
翻訳編集:吉本

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