ベンガル湾産業成長ベルト

ベンガル湾産業成長ベルト

【Financial Express】「ベンガル湾産業成長ベルト(Big-B)」を構成するチッタゴン南部のマタルバリで、日本はバングラデシュ初の深海港の開発を進めている。28日、伊藤直樹駐バングラデシュ大使は述べた。

「ベンガル湾に位置するバングラデシュは地政学的に重要な国であり、経済機会を十分に増やすためにその地理的優位性を活用する必要があります」
伊藤氏は、「インド太平洋の地政学とベンガル湾沿岸再接続」と題したセミナーの中で講演を行った。

セミナーは、バングラデシュ国際戦略研究所(BIISS)と在バングラデシュ日本国大使館が、日本・バングラデシュ外交関係樹立50周年記念の一環として共同開催した。

「JICAもBig-Bの下、複数の大規模インフラプロジェクトを実施しています。例えば、今年12月にはダッカ高速鉄道(MRT)6号線が営業運転を開始し、日本が開発した初の経済特区アライハザール(Araihazar)経済特区も国際投資の準備が整います」

伊藤氏によると、日本はルールに基づく国際秩序を確保し、この地域のすべての国に平和、安定、繁栄をもたらす「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を追求しているという。

また、バングラデシュはルールに基づく海洋秩序の重要性を認識しており、日本や他の志を同じくする国々とその価値を共有する国だとした。

伊藤氏はミャンマーからの避難民ロヒンギャを保護するバングラデシュの努力を高く評価しているとしたうえで、日本はボサン・チャールへの難民移転政策を支持し、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)とWFP(国連世界食糧計画)が同島で活動するための最初の支援者として、200万ドル(2億3028万円)を提供すると述べた。

セミナーにはバングラデシュ外務省常設委員会のムハマド・ファルク・カーン委員長が主賓として参加した。

ファルク氏は、日本は「自由で開かれたインド太平洋」というコンセプトの先駆者であり、この地域の平和と安定を確保するため、より積極的な役割を果たすことができると述べた。

BIISS事務局長のモハンマド・マクスドゥル・ラーマン少将は、インド太平洋地域が近い将来、世界の平和と繁栄の中心地となるとともに、21世紀の経済機会の拠点となるとの見方を示した。

BIISSのカジ・イムティアズ・ホサイン会長は、セミナーでの議論はこの地域の地政学的な変化に対するさらなる洞察を導くものになったと述べた。

ダッカ大学国際関係学部のイムティアズ・アーメド教授は、地政学を創り出すのは人間であり、地域に資源がある限り、その地域は注目を集めるだろうと述べた。

青山学院大学国際政治経済学部教授で日本国際問題研究所客員研究員の菊池努氏は、日本はルールに基づく国際秩序を目指すFOIP戦略を追求してきたとし、「それは米国との同盟関係を強化すること、南下してインド太平洋の国々や機関と新たな連携(二国間、三国間、四国間、地域間)を持つネットワークを構築すること、そして中国との建設的関与を行うことです」と述べた。

Bangladesh News/Financial Express Feb 28 2022
https://thefinancialexpress.com.bd/economy/bangladesh/industrial-belt-emerging-in-the-bay-centering-matarbari-1646057213
翻訳編集:吉本

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