織物工場イードに期待

織物工場イードに期待

【The Daily Star】新型コロナウィルスが一段落したことで、国内織物工場はバングラデシュ最大のショッピング・シーズンである「イード・アル・フィトル」での大幅な売り上げ増加に期待している。

今年は祝祭イード・アル・フィトルとベンガル新年の「ボヘラ・ボイシャク」という2つの巨大イベントが重なった。

そこへ来て、昨日は5日ぶりに1人の死亡者が出たが感染者は激減、ここ数年不調だった売上を取り戻せる可能性は高い。

それと相まって国内消費者のほとんどがお祝いのために衣服を購入するので、織物工場は楽観的だ。

衣料品工場は来週始まる断食月(ラマダン)第1週に完成品を供給できることを目標とする。そのため、紡績工場はラマダン開始の2カ月以上前から織物工場に糸を売り始める。

イード・アル・フィトルまであと1カ月となり、織物工場の生産は終盤にさしかかっている。

モダブディ(Madhabdi)、チョワラ(Chowala)、バブルハット(Baburhaat)、シェカーチャール(Shekherchar)、ナラヨンゴンジ(Narayanganj)県アライハザール(Araihazar)では、布地生産のために2500台を超える織機がフル稼働している。

通常、織物工場はサリーやルンギ、サルワールカミューズ、ズボン、シャツを作るための素材を、イード・アル・フィトル前日までに2500億タカ(3463億円)相当販売する。

バングラデシュ織物工場協会(BTMA)のモンズール・アーメドCEOは、このうち約150億タカ(208億円)分が「ザカート」として寄付されると述べた。

ザカートとは、イスラム教徒が毎年、富の一定割合を慈善活動に寄付する義務を指す。

「全面的な経済再開のおかげでこの半年間、売り上げは上昇傾向にあります。コロナ状況が改善されたこともあり、今年のイード売上に大いに期待しています」
サリーやルンギを多く販売する衣料品メーカー、アマナト・シャウ(Amanat Shah)グループのヘラル・ミア会長は述べた。

昨年はボヘラ・ボイシャク向けに作られた製品の35%が売れ残ったが、今年こそはすべての商品の売り切れを期待している。

バングラデシュの布地の年間消費量は69.2億メートル。BTMAのモハンマド・アリ・ココン会長によると、売上は90.2億ドル(1兆713億円)で一次織物産業で200万人の直接雇用があるという。

だが、4月14日のボヘラ・ボイシャクはラマダン中であるため、売上が完全に回復しない可能性がある。

衣料品販売業者は通常ボヘラ・ボイシャク前に150~200億タカ(208~277億円)売り上げるが、ラマダンのため40%程度になるとの予測もある。

一方、糸価格高騰が一次織物産業の頭痛の種として浮上してきた。

紡績工場は需要急増に伴う国際市場での綿花価格上昇のため、8月以降、糸の価格を60%引き上げた。

ロシアとウクライナの戦争によるサプライチェーンの混乱で、先週、綿花価格が10年ぶりの高値になったため、さらに値上がりする可能性もある。バングラデシュでは国内生産が乏しいため、綿花を世界市場に頼っている。

その結果、多くの家内工業や小規模織物工場、染色工場が、事業回復にもかかわらず、経営に苦慮している。

「綿花の高騰は衣料品事業の収益性に影響を及ぼしています」
前述のヘラル・ミア会長は述べた。

Bangladesh News/The Daily Star Mar 29 2022
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/textile-millers-expect-bumper-sales-eid-2992881
翻訳編集:吉本

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