【The Daily Star】ラマダン中も教育機関が開いているため、ダッカ住人は道路の混雑がさらにひどくなるのではと心配している。
通常、ラマダン月は教育機関を閉鎖するが、今年はパンデミック閉鎖期間中の学習損失を補うため、ビジネス活動が急増するラマダン中の三週間も開校している。
「ラマダン中は交通渋滞が発生します。すでに1週間前からひどい渋滞が発生しています。当局がすぐに対策を講じなければ、渋滞は悪夢と化すでしょう」
アダボール(Adabor)に住むマフズル・ラーマンさんは、学校とオフィスが開いている時間が重なるため、大変心配していると述べた。
交通専門家のシャムスル・ホック教授は、ラマダンの交通を制御するのはかなりの難題だと述べた。
通常、市内の道路は1日のうち18時間ほど混雑するが、ラマダン中は行動に制限がかかるため人の動きが13～14時間に集中する。それがより道路混雑を招くのだという。
対策としては、道路工事を一時停止して車両にできるだけ多くのスペースを作ることや、バスが交差点に停車して交通を妨げないようにすることを挙げた。
ミルプール(Mirpur)に住むアブル・カラムさんはこの2週間、ポルタン(Paltan)の事務所へ通勤するのに2時間半近くかかった。
「今週はもっと大変なことになりそうです」
センパラ(Senpara)在住の3年生の児童の母親ミロザ・パルビンさんは、ここ数日、車より歩いて通学したほうが早かった。
「子どもたちの教育に支障が出るのは困ります。しかし、交通事情を考えると、政府はオンラインと対面式のハイブリッド授業を採用してもよかったのではないでしょうか」
息子の学校はカントンメント(cantonment)地区にある。
ラマダン期間中は規制がないため、より多くの人が買い物に出かける。一方、企業は過去2年間の損失を埋め合わせようとするだろう。
また、仕事を求めて、たくさんの人がダッカに集まってくることも予測できる。
人力車引きのワヒドゥル・イスラムさんは、車庫に40台の人力車があるが、そのうち12～15台は引手不足で使われていなかったという。
「ですがこの2日間、すべてのリキシャが出払っています。実際、道路にはたくさんのリキシャが走っています」
ダッカ警視庁のアブ・ライハン・モハマッド・サレ共同管理官（交通担当）によると、運転手が交通規則を守っているかを確認するため、刑事部に応援を依頼したという。
警察は違反車両に対する特別作戦も計画する。
「運転手が好きな場所に停車させる旅客バス対策には特に力を入れます」
特定の時間帯に渋滞が発生することは世界中の大都市でよくみられることだが、ダッカは最悪の部類に入る。
2020年の世界交通指数でダッカは228都市中、交通管理の悪さで世界第10位となった。
道路不足と非効率的な交通管理、既存の公共交通機関は信頼性や快適性、スピード、安全性の面で市民ニーズに応えられていないことが主な要因だ。
Bangladesh News/The Daily Star Apr 3 2022
https://www.thedailystar.net/news/bangladesh/news/city-braces-crippling-traffic-jams-2996426
翻訳編集：吉本