【Financial Express】コムラプール駅は毎日少なくとも11万5000人の乗客が利用するなど、バングラデシュで最大かつ最も忙しい鉄道駅だ。
駅のすぐ近くにはダッカで最も利用者の多いバスターミナルがあり、毎日数千人の乗客が利用している。
MRT(ダッカ大量高速輸送鉄道)やハイウェイ、バス高速輸送システム(BRT)など、数十億ドル規模の交通プロジェクトが始まる今、すでに最も忙しいこのエリアが混雑し、カオス状態になる可能性が非常に高い。
起こりうる混乱と乗降客の激増に対処するため、政府はコムラプール駅を「複合交通ハブ」に変えることを計画している。
関係者や交通専門家は、MRTやハイウェイ、BRTの導入により、ダッカの交通システムは急速に変化し、より良い方向に向かうと考えている。
ハブ化は、コムラプール駅周辺の道路と鉄道を同じコミュニケーショと見る国内初のもので、乗客は一方の交通手段から別の交通手段に素早く乗り換えができるようになる。
情報筋によると、同様のハブ化はダッカ空港鉄道駅周辺でも計画されているという。
コムラプールハブ化計画では、内陸コンテナターミナル(ICD)が移され、60階建ての多目的ビルが建設される予定だ。
「ビルの地下には多層階鉄道駅が建設され、MRTや地下鉄、ハイウェイ、BRTの乗客にサービスを提供します」
プロジェクトディレクターのAlファトウMdマスダー・ラーマン氏は述べた。
政府はこのプロジェクトを実施するために日本との間で覚書を交わし、官民パートナーシップ(PPP)の下、期限を2030年と定めた。
日本の鹿島建設を中心としたコンソーシアムが形成され、日本工営とオリエンタル・コンサルタンツ・グローバルがジュニアパートナーとして参加している。
ラーマン氏は、実現可能性調査を依頼し、融資提案書を世界銀行(WB)に提出したと述べた。
■複合交通ハブとは?
複合交通ハブとは、様々な交通機関や交通システムの路線が多数集まる広大なエリアのことで、乗客はそれを利用して、好きな交通手段を乗り換えて目的地まで移動することができる。時間の節約になり、交通機関の能力も向上する。
PPP局のウェブサイトによると、コムラプールやダッカ空港鉄道駅周辺のハブ化の準備段階として、ダッカ-チャトグラム鉄道輸送回廊近代化プロジェクトが実施されることになっている。
また、コムラプール駅の既存のインフラを別の場所に移設する。
計画中の60階建てのビルには乗り換え客用のホテルだけでなく、レストランやショッピングマートも併設される予定だ。
また、広大な敷地内に複合ショッピングセンターを含む多面的な商業エリアを開発する計画も進行中だ。
さらに、地下鉄、MRT、高架ハイウェイなど、旅客管理のためのインフラも別々に整備する予定となっている。
■資金調達
プロジェクトの総費用は1700億タカ(2303億円)と見積もられている。この計画案について経済関係局は、WBに10億9000万ドル(1100億タカ:1490億円)の融資要請を行った。残りは国の財源から捻出される見込みだ。
バングラデシュ鉄道のSMサリムラ・バハール最高企画責任者は、融資に関してWBと最初の協議を行い、4月と9月に技術担当者が建設予定地を訪れたと述べた。
ダッカのWB関係者は、最終的な協議は実現可能性調査の後に行われるとした。
プロジェクトを実施するためには、ICDなど複数の構造物を撤去する必要がある。ICDをガジプールに移転させるプロジェクトについてはアジア開発銀行が融資する見込みで、現在、承認に向けた手続きが進められている。
■実施状況
プロジェクトは、鹿島やバングラデシュ鉄道、ダッカ大量高速輸送社(DMTCL)、橋梁局、ダッカ交通調整局(DTCA)が協力し、日本との政府間融資契約に基づいて実施される。
デザインは鹿島が率いるサブワーキンググループが行う。
PPP契約によると、融資元と政府がプロジェクト収益を分け合うことになるが、シェアについてはまだ確定していない。
Bangladesh News/Financial Express Dec 1 2022
https://thefinancialexpress.com.bd/national/govt-plans-to-transform-kamalapur-into-multimodal-transport-hub-1669802374
翻訳編集:吉本