【The Daily Star】不動産業者によると、6月末で終了した2022-23会計年度(FY23)、経済の不確実性と原材料価格の上昇で、アパートの販売は前年度比で17％近く減少した。
バングラデシュ不動産住宅協会（REHAB）によると、FY22はアパートを約1万2000戸販売したが、FY23は約1万戸だった。
アパートは通常、建設開始とともに販売され、数年後の完成を待って引き渡される。
不動産業者らによると、FY23はバングラデシュタカの対米ドル安で原材料価格が異常に高騰したという。
ロッドの平方フィートあたりの価格は130タカ(173円)、セメントは24.75タカ(33円)、砂は28.12タカ(37.5円)、砕石は78.75タカ(105円)、レンガは50タカ(66.6円)、タイ・アルミニウムは40タカ(53.3円)に値上がりするなど、建設コストは1平方フィート当たり平均484タカ(644.8円)上昇した。
価格は物件の所在地によって異なるが、こうした状況を背景にアパート価格は平均で約30～35％上昇したと、業界関係者は述べた。
「経済不安と原材料価格の上昇によるアパートの価格上昇で、アパートの販売が減少しました」
バングラデシュの大手不動産業者の一つ、シェルテック・グループのタンヴィル・アーメド社長は述べた。
また、国民は、今年末に予定されている国政選挙を中心とする政情不安が引き起こす経済的後退に備えているとした。
「昨会計年度、当社の売上高は5％減少していますが、国が何らかの経済的安定を達成するまで、売上高の減少傾向は続くでしょう」
一方、経済が正常に戻れば、総選挙後に状況が反転する可能性があると述べた。
また、一部の人は不動産価格の高騰を期待しており、特に人口密集地域では不動産開発業者への土地の提供を拒否しているとした。
さらに、住宅ローンの借入金利も上昇しているとし、このような状況を背景に不動産部門は劣勢に立たされており、他に打開策はないと述べた。
国内大手不動産開発業者の一つ、btiのアイーシャ・シディカ常務取締役(ブランド担当)は、たとえ価格が大幅に上昇しても、アパートは長期計画に基づいて購入されるため、不動産需要が急激に減少することはないとした。
また、財政力のある企業は不動産コストを削減するため、地主とフラットシェアリング契約を結ぶ代わりに土地を購入する傾向があるとした。
シディカ氏は、減少状況が長引けば、財務的に弱い中小企業は事業を閉鎖せざるを得なくなると指摘する一方、販売促進や割引などに焦点を当てれば間違いなく企業は存続できるだろうと述べた。
REHABのカマル・マフムド上級副会長は、FY23の売上高はパンデミックが発生した年以前の4年間で最低だったとした。
また、以前850万タカ(1132万円)だった中規模（1200平方フィートから1500平方フィート）のアパート価格が1200万タカ(1599万円)に上昇したとし、最も需要のある中規模アパートが経済の不確実性と不動産価格の上昇でシナリオが変わったと述べた。
シャンタ・ホールディングスのシハブ・アーメド販売・顧客サービス部長は、このような状況の中、同社のアパートの売上は若干鈍化しているとした。
顧客は物件購入のためにさらに多くの資金を出す必要がある一方、不動産業者は売れ行きの低迷で利益率が低下しており、買い手と開発業者双方が苦しんでいると述べた。
アビディング・デベロップメント＆ホールディングス社のムド・カムルル・イスラム社長は、物件の立地によって変動する可能性があるものの、アパート価格は平均して平方フィート当たり30～35％上昇したと述べた。
REHABの理事でもあるイスラム氏は、昨年度はアパートを9戸しか販売できず、通常の販売実績の3分の1だったとした。
住宅ローンを扱うBRAC銀行の幹部は住宅ローンの需要は変わっていないと述べた。同氏によると、低価格でも高級アパートでも、あらゆる種類の用途があるという。
また、BRAC銀行は、予期せぬ事態がない限り、通常はローンを滞納しない大手不動産開発会社の顧客に住宅ローンを提供することは安全だと認識していると述べた。
さらに、こうした取り組みで一人当たりの費用負担が軽減されるため、複数人で協力して建物を建設する申請が寄せられる傾向にあるとした。
一方、アパート登記は以前は全体の費用の15％を占めたが、現在は19％に上昇、不動産所有者にとっては負担となっていると指摘した。
Bangladesh News/The Daily Star Aug 16 2023
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/apartment-sales-down-17pc-fy23-3395231
翻訳編集：吉本