米国の関税はインフレ抑制の取り組みを妨げる可能性がある

[The Daily Star]ドナルド・トランプ大統領の広範囲な関税が経済に波及する中、米中央銀行の高官は火曜日、米国の貿易政策の転換がインフレ抑制のさらなる進展を阻む可能性があると述べた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・クック理事はニューヨークで開かれた外交問題評議会のイベントで、米経済は「依然として堅調だが、年初から不確実性が著しく高まっている」と述べた。

政策変更が進行中のため、トランプ大統領の関税の最終的な水準は未だ不明だが、「その影響はすでに顕著だ」と彼女は述べた。特に、クック氏はインフレ率の上昇と雇用市場の冷え込みを警告した。

一方、政策転換に伴う価格上昇は、インフレに関して「短期的にさらなる進展を達成することを困難にする可能性がある」と彼女は付け加えた。

通常、インフレが高ければFRBは金利を高い水準に維持し、インフレが低い場合には中央銀行は経済活動を刺激するために金利を引き下げることができる。

今のところ、FRBが好むインフレ指標である個人消費支出価格指数は4月に前年比2.1%上昇した。

これは1か月前より低下したが、中央銀行の長期目標である2%をわずかに上回った。

アイオワ州での別の演説で、シカゴ連銀のオースタン・グールズビー総裁は、好調なインフレ率は「古いニュース」だと警告し、トランプ氏の関税の影響を受ける前の最後の報告だと述べた。

「関税の影響は小さいのだろうか?」と彼は言った。「何が起こるか、待って見守るしかない」

クック氏は「経済環境は金融政策担当者にとって非常に厳しいものになる可能性がある」と付け加えた。

彼女は、経済政策の変更に加え、金融市場、企業、消費者の反応が物価安定と失業の両方に対するリスクを示唆していると指摘した。

「パンデミック後の高インフレを経験したことで、企業はより積極的に値上げするようになり、消費者も高インフレが続くと予想する可能性が高まった」と彼女は述べた。


Bangladesh News/The Daily Star 20250605
https://www.thedailystar.net/business/news/us-tariffs-may-hamper-efforts-cool-inflation-3911731