500万人が貧困になる可能性

500万人が貧困になる可能性

【Prothom Alo】コロナウイルスのパンデミックは経済に大きな打撃を与え、500万人を貧困に追い込む可能性がある。

非正規の5千万人以上の労働者の収入源が危機に瀕し、何百万人もの男女が雇用を離れ、生計を立てる手段を失った。これにより、彼らが貧困ラインの内側に押し戻されるだろう。

3月に国内で初めてのコロナウイルス感染者が判明して以降、バングラデシュでは瞬く間に感染の波が広がった。感染拡大を抑えるため、政府は3月26日までの休日を宣言したが、その後繰り返し延期され、現在、4月26日まで延長された。その日暮らしで生きる労働者が、最も激しい打撃を受ける。輸送労働者、人力車引き、日雇い労働者、ホテルやレストランの労働者、小さな商店主は、すべての仕事を失った。多くの中所得者や低中所得者は失業することを恐れている。

エコノミストのザヒド・ホセイン氏は本紙に対し、コロナウイルスが貧困リスクを高めていると述べた。近年、サイクロンや洪水、干ばつが貧困リスクを生み出してきたが、コロナウィルスの流行は国内全ての産業に影響を与えるという。その影響は非正規労働者が最も感じている。すでに多くの人が失業したと、ホサイン氏は述べた。

【500万人が危険にさらされる】
バングラデシュ統計局(BBS)によると、2019年の国内貧困率は20%、極貧率は10.5%だった。つまり、国内には3200万人の貧困層がいて、そのうち1750万人が極貧層なのである。

経済の変動は、特定の人々の生活を危険にさらす。彼らは失業し、再び貧しくなる。2015年、計画委員会一般経済局(GED)は、この問題に対処するための戦略論文を作成し、国内貧困層の25%が貧困ライン周辺をさまよっていると述べた。経済がうまくいっているときは良い収入を得られるこの層は、貧困層以下に陥りやすい。

貧困層のすぐ上位にいる12%の国民は、サイクロンや洪水、干ばつがあると、再び貧困ラインを踏み越える。COVID-19の流行は、これらの層を最も危険にさらす。GEDの試算では、現在、国内貧困層は3400万人だが、そのうち420万人が、再び貧困ラインの内側に踏み込む危険性があるという。

バングラデシュの貧困は、基本的なニーズを満たす能力に応じて測定される。毎日2122カロリーを摂取できないと貧困層、毎日1805カロリーを得る収入がない場合は極貧層と見なされる。

GEDによると、4人家族の月収が6400タカ(8457円)の場合、家族は1日2122カロリー摂取でき、5200タカ(6871円)の場合、1805カロリー摂取できるとされる。

GEDのシャムスル・アラム氏は本紙に対し、コロナウイルスにより、400万人から420万人が再び貧困ラインを踏み越える可能性があると述べた。そのうえで、全ての産業で非正規部門の労働者が仕事を停止してるため、貧困リスクは以前より高いとした。

世界銀行は昨年10月、バングラデシュの貧困に関する報告書を発表し、人口の52%が貧困になる危険性があると指摘していた。世界では1日1.50ドル以下の収入の人は貧困層と考えられている。

Bangladesh News/Prothom Alo Apr 14 2020
https://en.prothomalo.com/business/covid-19-may-drive-5m-to-poverty
翻訳:吉本

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