サミット、25億ドル調達

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サミットグループは世界の貸し手や企業と提携し、株式と貸付で25億ドル(2,541億円)を調達し、液化天然ガス(LNG)ターミナルと2千メガワットの発電能力をもつ発電所を建設する。

国内の民間最大発電主体であるサミットグループはこの目的のため、既にパワーインターナショナルという企業を設けている。同社はシンガポールに拠点を置く。

インターナショナルファイナンスコーポレーション(IFC)、IFCアセットマネージメントカンパニーが運営する投資ファンドのIFCエマージングアジアファンド、韓国のデーリムエネルギーとイスラム開発銀行(IDB)インフラファンドIIの合弁企業であるEMAパワーが、パワーインターナショナルの50%の株式を保有する。

3社は既に1億7550万ドル(178億3800万円)を株式で預け入れている。

「我々はその資金を受け取りました」
サミットグループのムハマド アジズ カーン会長は、ダッカ(Dhaka)のダッカクラブで昨日行われた会見で記者に話した。

株式のうち、1億2千万ドル(122億円)はIFCとIFCアセットマネジメントカンパニーからのものだ。

パワーインターナショナルはシンガポール証券取引所に上場の申請を行った。

上場後、同社は市場から3億ドル(304億円)調達できるようになり、サミットグループも自身の財源からさらに1億ドルを動かすとカーン会長は話す。

「そうすれば、我々はさらに20億ドル(2,032億円)借りられるようになります」

サミットグループは昨日の発表で、調達した資金をモヘシュカリ(Moheshkhali)のLNGターミナルの建設、メグナガット(Meghnaghat)とナラヤンガンジ(Narayanganj)の750メガワットのLNGベースの発電所建設に用いると話した。

カーン会長によると、LNGターミナルは政府の許可を得てから2年以内には利用可能になり、1つ目のLNG発電所は3年目までには稼働を始めるという。

政府がモヘシュカリに建設しているパイプラインに接続するため、同社は沖合のパイプライン7キロメートルと、陸上パイプライン7キロメートルを建設することになる。

パイプラインの建設は、中国系企業3社と話し合っている。

サミットグループは350メガワットの2元燃料複合サイクル型発電所と150メガワットのディーゼル発電所の建設も計画している。

さらにチッタゴン(Chittagong)とモヘシュカリの2ヶ所にLNG発電所を建設する予定だ。

これらの発電所は2021年までには準備が整い、政府がこの年まで目標とする発電力2万4千メガワットを達成する一助となる。

「完成したターミナルと発電所は、国内の情勢を一変させることでしょう。このプロジェクトは民間企業の後続を後押しするだけでなく、物理的なインフラ発展にもつながるからです」

パワーインターナショナルは既にLNGターミナルと発電所に関して政府に申請を出した。

ゼネラルエレクトリック(GE)やシーメンスといった企業から、およそ57%の効率を備えた最先端の発電機を調達するとカーン会長は話す。

サミットグループが最後に建設した発電所サミット・ビビヤナII(341メガワット、複合サイクル、ガスタービン)やサミット・メグナガット(337メガワット、複合サイクル、ガスタービン、2元燃料式)にはGEのタービンが使われている。

2つのプロジェクトはどちらも、IFCやIDB、ドイツの投資・開発会社DEG、オランダの開発銀行FMO、英国政府の金融機関CDC、スタンダード・チャータード銀行などの世界の機関から負債金融で資金を調達した。

サミットグループは現在約1500メガワットの発電力を持つ国内最大の独立した発電主体だ。2015年の国内の総発電量のうち約15パーセントを発電する。

現在はIFCやIDBといった世界の貸し手に対して5億ドル(508億円)の負債があり、金利は5パーセント、返済期間は最大14年間だ。

The Daily Star Sep 08 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/summit-group-raise-25b-1282564
翻訳:長谷川
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