ベキシムコ、米国初輸出

ベキシムコ、米国初輸出
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ベキシムコ製薬(Beximco Pharmaceuticals)は昨日、医薬品を初めて米国に輸出したと発表した。米国は世界で最も規制の厳しい薬剤市場の一つだ。

同社は高血圧治療用処方薬"カーヴェディロル(Carvedilol)"を輸出した。バングラデシュ製の医薬品が米国市場に輸出されたのはこれが初めてだ。

「米国へのカーヴェディロル初輸出により、バングラデシュの医薬品産業は新時代に入りました」
ベキシムコグループのサルマン F ラーマン副会長は話す。

「我々の存在感を欧米市場に継続して築き上げ、高めていくことで、主要輸出国としてバングラデシュの地位を固めていけると願っています」

ベキシムコ製薬は昨年11月、米国食品医薬局(FDA)より医薬品輸出の許可を受けた。

許可はベキシムコが製品の品質を高めるため、熱心に仕事をしてきた証であると、マルシア バーニカット在ダッカ米国大使は話す。

医薬品産業はほぼ間違いなくバングラデシュで一番の知識・技術集約型産業である。だがバングラデシュの医薬品産業はGDPの1%を占めるに過ぎないとバーニカット大使。

「医薬品産業が経済成長に貢献すること、新たな知識・技術集約型産業が育つことを楽しみにしています」

瓶に"Made in Bangladesh"と記された命を救う薬を、米国の消費者が入手できるようになったことをバーニカット大使は誇りに思っている。

ベキシムコ製薬のナズムル ハッサン社長によると、米国は世界最大でもっとも収益を生む医薬品市場だ。
「我々は大手の医薬品輸出業者として、世界市場でジェネリック医薬品の商機を活用しようと努力しています」

「特化・差別化されたジェネリック医薬品を始めとした競争力ある製品が、米国や他の先進諸国の市場で我々の存在感を強める助けになると信じています」
ハッサン社長はいう。

ベキシムコは50以上の国に商売圏を持つ、最大手の医薬品輸出業者の1つだ。2015-16会計年度には1500万ドル(15.1億円)相当の医薬品を輸出した。

ベキシムコ製薬は1986年に株式市場に現れた。純利益は2014年の15.28億タカ(19.74億円)から、2015年には19.54億タカ(25.24億円)に増加した。昨日のダッカ証券取引所では1株85.5~87タカ(110.5~112.4円)で取引され、終値は86.5タカ(111.7円)だった。

[バーニカット大使、安全求める]

バーニカット米国大使は政府に対し、バングラデシュに外国からの投資を誘致する上で重要となる、外国の投資家に対する安全を保障するように要請した。

バングラデシュにおける近日の襲撃事件に伴い、政府はあらゆる適切な手段をもって工場や従業員の安全をもう一度確保し、外国人投資家たちを安心させなければならない。

襲撃事件が起こった際に民衆を安心させるため、政府から信頼できる声明やテロリズムの新たな形態に打ち勝つための、政府による明白かつ不断の努力が必要であるとバーニカット大使は主張する。
「更なる投資を誘致し、中収入国に向けて成長を継続させるには、バングラデシュの安全と安定が重要です」

「今日はバングラデシュが回復力のある国であること、安全な未来にはこの国が過去に犯罪に対して成功してきたメカニズム、すなわち政府と市民社会、民間部門の共同が含まれている事を思い出させる日となります」

サイエド アシュラフル イスラム人事大臣によるあらゆる政党が反過激派の共同体に加入するという発言に、バーニカット大使は満足した。

「アメリカはバングラデシュにとって最大の貿易相手であり続けます。今後二国間の貿易を拡大していくべく、我々は共に取り組んでいく必要があります」

米国とバングラデシュ間の貿易における真の勝者は消費者だとバーニカット大使は話す。一般的なバングラデシュ市民は米国産の小麦やフライを買うことで恩恵を得ている。
「そしてアメリカ市民はバングラデシュ産の高品質なシャツを着たり、バングラデシュで捕れたエビを食べることで、より幸せになれるのです」

The Daily Star Aug 05 2016
http://www.thedailystar.net/business/beximco-first-access-us-pharma-market-1264600

翻訳:長谷川
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