湿地に浮かぶ学校

湿地に浮かぶ学校
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彼らは学校へ行かない。学校がやってくる。

ラジシャヒ管区パブナ(Pabna)ナトール(Natore)シラジゴンジ(Sirajganj)県のチャラン湿地では、2千人の恵まれない子どもたちが、22の浮かぶ学校で授業を受けている。

この学校のことを地元では“ノウケイ(Noukay)学校”と呼んでいる。

最近、学校は恵まれない女性たちへ農業研修を行ったり、図書館機能を備えたり、興味のある人にコンピューター研修を提供することを始めた。

浮かぶ学校は総理府NGO局と一緒に、非営利団体シドゥライスワンリバーサングスタ(Shidhulai Swanirvar Sangstha:SSS)が運営する。SSSは教育と情報と技術のため、地域の水路を通り道に変換することを目的にしているという。

この学校は2002年、ナトール(Natore)県シングラ(Singra)郡に最初に導入された。

これは数ヶ月水没したままになるチャラン湿地の人たちにすぐ人気になった。SSSの担当者はいう。

現在パブナ(Pabna)県チャトモホール(Chatmohar)郡バハングラ(Bhangura)郡、ナトール(Natore)県グルダシュプール(Gurudashpur)郡シングラ(Singra)郡、シラジゴンジ(Sirajganj)県タラシュ(Tarash)郡で22隻の浮かぶ学校が運行している。
A floating school moving across Chalan Beel area to take students on board, Photo: Ahmed Humayun Kabir Topu

A floating school moving across Chalan Beel area to take students on board, Photo: Ahmed Humayun Kabir Topu

毎年4~6ヶ月間水に沈んでしまう多くのチャラン湿地の遠隔地の子どもたちが、普通の小学校に通うことは不可能だ。学校プログラムのスプロケッシュ ポール責任者はいう。

浮かぶ学校はそれぞれ30人の生徒を乗せる3つのシフトを持っている。

地元の人の話によると、学校は多くの方法で利益を与えてくれるという。
Children heading for one such school, Photo: Ahmed Humayun Kabir Topu

Children heading for one such school, Photo: Ahmed Humayun Kabir Topu

「モンスーンの間、水没した土地での作物栽培研修をうけます。他にも稲やジュート、野菜の栽培方法や、有害な化学農薬に頼らず、害虫から作物を守るやり方を学びます」
ナトール(Natore)県シングラ(Singra)郡カリナガール村の主婦ブルブリ カツンさんはいう。

「村にはコンピューターがなく、学ぶために30マイル(48キロ)離れた場所へ行く必要がありました。だけど今は玄関先へ学校が来てくれます」
同郡のカレッジ学生アブ サイードさんはいう。
A signboard of the school, The photos were taken in Natore and Pabna on July 20. Photo: Ahmed Humayun Kabir Topu

A signboard of the school, The photos were taken in Natore and Pabna on July 20. Photo: Ahmed Humayun Kabir Topu

22隻が浮かぶ学校、10隻が図書館とコンピュータラボ、7隻が研修センターに使われる合計39隻の船は、チャラン湿地地域をあちこち移動している。スプロケッシュ氏はいう。

だが船の数は、チャラン湿地のような広大な地域に住む住民ニーズを満たすには十分ではない。

それについて尋ねられたスプロケット氏は、この地区にもっと船を導入するようSSSが働きかけていると話した。

The Daily Star Aug 07 2016
http://www.thedailystar.net/backpage/the-floating-schools-chalan-beel-1265596
翻訳:吉本

#バングラデシュ #ニュース #学校