妨げの無いアクセスを要請

妨げの無いアクセスを要請
【Prothom Alo】国連は24日、援助機関のキャンプへのアクセスを妨げないようミャンマーに要請した。これらのキャンプは、ミャンマー軍の作戦から逃れた数万人のロヒンギャが自宅へ帰還するまで利用できるよう設置された。

ミャンマー顧問を務める国際代表団は、バングラデシュ国境付近のマウンドータウン外れにあるタウン・ピョー・レトウェ難民キャンプを訪問した。岩だらけの場所に建てられたキャンプの映像には、有刺鉄線が付いた金網で取り囲まれるプレハブ作りの家屋が映っている。

バングラデシュは23日、送還予定者の名簿作成と検証手続きが未完了だとして、ほとんどが無国籍状態のロヒンギャの帰還を延期した。

一方、国連は、難民のために必要な安全対策がまだ足りていないとする。

「ミャンマーに帰還するあらゆる子どもの安全と福祉が保証されるまで、帰還協議は時期尚早です」
国連児童基金(ユニセフ)のジャスティン・フォーシス事務副局長は声明文で述べた。

国連難民高等弁務官事務所(UNCHR)はこれ以前、ミャンマーは"援助機関やメディア、その他独立した視察者に対し、継続的なアクセス制限を課している"と発表している。

UNCHRはミャンマーに対し、"ラカイン州で必要な人道アクセスを妨げず、持続的な本物の解決策のための状況を作り出す"よう求めた。

昨年8月25日以降、ミャンマー軍が過激派の治安部隊襲撃への反撃としてラカイン州北部で弾圧を行い、68万8千人以上のムスリムロヒンギャと少数のヒンズーロヒンギャがバングラデシュに避難している。

仏教徒が多数を占めるミャンマーでは、多くの人がロヒンギャをバングラデシュからの違法移民とみなしている。国連はミャンマーによる弾圧を民族浄化と呼称したが、ミャンマーはこれを否定する。

〈書類の記入を〉

ミャンマー側は23日に記者会見で、潜在的帰還者はミャンマー政府が配布した、以前ミャンマーに居住していたことを証明する書類の記入を終えておらず、バングラデシュは予定通りに難民の送還を行う準備ができていないと発表した。

「それが自発的なものであるかについて、UNHCRと共にチェックする必要もあります」
チョー・ティン国際協力相は記者会見で話した。

「書類を記入し、彼らが本当に帰りたがっているのかを見極めるには多くの時間が必要です」

ミャンマーとの協議に参加したバングラデシュ側関係者はロイター通信に対し、"帰還の自発性を保証する"ための過程にはUNHCRが関与すると話した。

「UNCHRは既に我々と共に取り組んでいます。帰還は安全で、自発的で、堂々とし、持続的であることを保証しようとしています」
この関係者はメディアに話す権限がないとして、名前を出すことを拒否した。

彼によれば、バングラデシュは帰還に関する了解覚書の締結に向けてUNCHRと共に取り組み、帰還を開始するには"少なくとも2か月"がかかるという。

だが、UNHCRのバングラデシュ担当報道官はロイター通信に対し、UNHCRは"帰還の二国間協議には関与しておらず、一切の協定も締結していない"と話した。

「自発的で安全かつ持続的な帰還であることや、あらゆる帰還が国際基準に沿うことを保証するため、議論したり、過程の一部になろうとしています」
UNCHRのキャロライン・グルックコックスバザール担当上級広報官は話した。

ミャンマーとバングラデシュは今月、難民の自発的帰還を2年以内に終了させることで合意した。ミャンマーは最初の到着者を受け入れるため、2カ所の収容所とタウン・ピョー・レトウェ仮設難民キャンプを設けた。

この計画により、バングラデシュの難民キャンプでは安全面で十分な保証がないにもかかわらず、強制的に帰還させられるかもしれないという懸念が生じている。

米国務省のヘザー・ノーアート報道官は23日、帰還延期は良い考えであり、ワシントンは国連機関のアクセスが不十分であることに懸念を抱いていると話した。

Bangladesh News/Prothom Alo Jan 24 2018
http://en.prothomalo.com/international/news/170002/UN-calls-for-unhindered-access-to-Myanmar-Rohingya
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #ロヒンギャ #帰還