世界11位の送金受取国

世界11位の送金受取国
【The Daily Star】世界銀行(WB)によると、バングラデシュは昨年、前年より15%以上多い155億ドル(1兆7203億円)の送金を受け取った。

「2018年、バングラデシュでは送金が好調に推移しました」
世界銀行の最新『移住開発報告書』が述べている。

バングラデシュの年間送金受取額は、2017年の送金135億ドル(1兆4983億円)から増加した。

2018年、バングラデシュはインドとパキスタンに続いて南アジアで3位、世界で11位の送金受取国だった。

インドはディアスポラ*などが790億ドル(8兆7680億円)を送金し、世界トップの送金受取国の地位を維持した。

昨年、バングラデシュの送金収入は史上最高を記録し、国内で進行中の外国為替危機に大きな打撃を与えた。送金はバングラデシュの経済成長の主な原動力の1つであり、年間GDPの5.4%を占める。

米ドルに対するバングラデシュタカの継続的な減価傾向、違法送金と戦うために中央銀行が取った強い姿勢、銀行の優しい手数料が、送金急上昇の主な理由だった。

インドに次ぐ上位送金受取国は、中国(670億ドル)、メキシコ(360億ドル)、フィリピン(340億ドル)、エジプト(290億ドル)、フランス(260億ドル)、ナイジェリア(240億ドル)、パキスタン(210億ドル)、ドイツ(170億ドル)、ベトナム(160億ドル)だと報告書は述べた。

2018年の南アジアへの送金は12%増の1310億ドル(14兆5393億円)で、2017年より6%増加した。

この増加は米国の経済情勢の好転と原油価格の上昇により、一部の湾岸協力会議加盟国(GCC)からの海外送金にプラスの影響があったとの見方を報告書は示した。GCCはバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦で構成されている。

送金額はインドで14%以上、パキスタンで7%以上増加した。

2019年の低・中所得国への送金の流れは5500億ドル(61兆429億円)に達し、最大の対外資金調達源になると、報告書は予測する。

2018年の高所得国を含む世界全体の送金額は6890億ドル(76兆4700億円)に達し、2017年の6330億ドル(70兆2548億円)から増加した。

一方、2019年第1四半期の送金平均コストは200ドル(2万2197円)、送金の7%で、依然として高いままだと、WBは指摘する。

2030年までに送金コストを3%に削減することは、SDG(持続可能な開発目標)10や7で取り上げられた世界的目標だ。多くのアフリカ諸国や太平洋の小さな島国では10%以上コストがかかっている。

報告書の執筆責任者ディリプ・ラタ氏は、送金は途上国最大の対外資金源になる方向に向かっているとしながら、送金の高コストが海外移住者の利益を損なっていると述べる。

「独占的なパートナーシップを見直し、各国の郵便局や銀行、電気通信会社などの新しい参入者を入れることで、競争が激しくなり、送金価格が下がるでしょう」

WBで社会保護と雇用の世界業務を手掛けるマイケル・ルトゥコウスキー上級ディレクターは、スキルを持たない何百万人もの移住労働者は、法外な採用コストなど、募集の不正行為に対して脆弱だと指摘する。

「途上国で雇用を創出することや、これらの労働者によって支払われる採用コストを監視し、削減するために努力することが必要です」

ルトゥコウスキー氏によると、WBと国際労働機関(ILO)は、安全で秩序があり、定期的な移住を促進するというSDG支援のため、労働者が払う採用コストの指標化で協力しているという。

*パレスチナ以外の地に移り住んだユダヤ人及びそのコミュニティ

Bangladesh News/The Daily Star Apr 10 2019
https://www.thedailystar.net/business/news/bangladesh-3rd-south-asia-11th-globally-wb-1727731
翻訳:吉本
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