運河を2つ泳いで通学

運河を2つ泳いで通学
【The Daily Star】通常、14歳の子どもは、少し雨が降ったり、通りが雨であふれていると、学校を休む言い訳を探すものだ。だが、7学年のタズリマ・カトゥンさんは2つの運河を泳ぎ、毎日学校へやってくる。

3週間前、マハナンダ川が氾濫し、チャパイナワブガンジ(Chapainawabganj)県ショドル(Sadar)郡アヌプナゴールユニオンの低地に2つの浅い運河(約61メートルと91メートル)ができた。それから運河が彼女の通学路となった。

学校の中退や児童婚が普通に行われるナトゥンパラ村の、8人も兄弟姉妹がいる貧しい家に生まれたタズリマさんは、教育がハンディキャップを乗り越える唯一の手段であることを知っている。

これが、タズリマさんが毎日5キロの道を歩き、最近は泳いで学校へ行かなければならないことに文句一つ言わないことの理由である。

タズリマさんは家を出るとき、制服や教科書や文具をアルミ製の鍋に入れる。運河に着くと鍋を浮かべ、向こう岸へ着くまでその後ろを泳ぐ。同じ方法でもう1本の運河を渡る。

教室に到着すると、制服に着替える。放課後、彼女は濡れたままの服を着て、再び困難な旅を始めるのだ。

タズリマさんが通うアヌプナゴール女子高校のマハタブディン校長は、どんなに運河が広がっても、彼女は授業を欠席することはなかったと話した。

毎日、2本の運河を2回ずつ横断することは誰にとっても大変なことだ。校長は、タズリマさんのような若い女性が2本の運河を泳いでまで学校へ行きたいという熱意に圧倒されているという。

近くの村から学校へ通う7学年のスルタナ・カトゥンさん、パルル・ベガムさん、8学年のルナ・ライラさんも運河を渡って学校へやって来るが、タズリマさんの出席記録を破ることはできなかったと、担任教師は補足した。

なぜ、こうまでして学校へ通うことが大事なのかと尋ねられたタズリマさんは、父が亡くなったあと、石工の長兄が家族のために外国へ出稼ぎに行ったが、それでも家族が食べる金額には不十分だと話す。

貧困のため、3学年の弟を除き、彼女の兄弟は誰も学校に行っておらず、3人の姉妹は早くに結婚したという。
「我が家はとても貧乏です。私は自分自身のために勉強を続けたい。そうすれば、卒業したら就職ができます」
タズリマさんは話した。

彼女の姉妹の一人マジマ・カトゥンさんは、タズリマさんの人生の成功のため、母親とすべての兄弟姉妹が、彼女が勉強を続けることを望んでいると話した。

Bangladesh News/The Daily Star Oct 3 2019
https://www.thedailystar.net/country/news/no-hurdle-big-enough-1808674
翻訳:吉本
#バングラデシュ #ニュース #チャパイナワブガンジ #貧困 #児童婚