アジア市場の重視を

アジア市場の重視を

【The Daily Star】前年度、アジアの3市場で見られた輸出収益の順調な伸びは、新型コロナウイルスの影響で停止した。

日本、インド、中国というアジアの主要経済3カ国向けの輸出は、この5年間で確実に伸びてきた。これらの国の消費者市場規模は、強力な消費者基盤と経済基盤のおかげで数兆ドルの価値があるとされる。

2019-20会計年度も三カ国への輸出は大幅に増加すると予測されていた。しかし、前例のないパンデミックは、三カ国への輸出を停滞させた。

輸出促進局(EPB)のデータによると、直近会計年度の中国向け出荷額は前年比27.79%減の6億ドル(666億円)、インド向けは12.09%減の10.9億ドル(1210億円)、日本向けは11.76%減の12億ドル(1332億円)となった。

後発開発途上国 (LDC) として、バングラデシュは3カ国の市場すべてで免税の恩恵を受けている。

【中略】

バングラデシュにとって、日本は大変大きな市場に変わりつつある。

免税措置や日本ブランドのバングラデシュアパレル商品の依存により、日本への衣料品輸出は急速に成長している。

「現在、新型コロナウイルスが衣料品産業に影響を与えているため、事業の拡大は計画していません。少なくとも今後1年間は見通しが立たず、既存の取引先との事業やサービス提供を行っているだけです」
バングラデシュ衣料品製造輸出業者協会(BGMEA)の元会長アンワル・ウル・アラム・チョウドゥリー・パルベス氏は言う。

だが、3カ国への輸出は徐々に増加しているため、アジア市場の可能性に期待を持っているとした。一方でバングラデシュは、衣料品出荷だけに依存すべきでないと言う。

日本、インド、中国市場でチャンスをつかむため、建設や医療機器、軽エンジニアリングなどの工業化に舵を切るべきだと、パルベス氏は本紙の電話取材で述べた。

日本-バングラデシュ商工会議所のタレク・ラフィ・ブイヤン・ジュン事務局長は、日本とバングラデシュの自由貿易協定(FTA)の署名は必須であり、真剣に検討されるべきだと言う。

「両国の間でFTAに署名することは、間違いなくバングラデシュから日本への輸出を強化し、バングラデシュへの日本の投資が増えるでしょう」
ジュン氏はWhatsAppメッセージで本紙に述べた。

「日本企業をすぐに誘致できるよう、アライハザール経済特区の開発はスケジュール通りに行われなければなりません」
ジュン氏は補足した。

政府は投資提案が行われているとして、日本、インド、中国すべてに経済特区を割り当てた。

今週初めに本紙のインタビューに答えた政策対話センターの著名特別会員のムスタフィズル・ラーマン氏も、このパンデミックの最中にアジアの経済大国との結びつきを強めるよう求めた。

新型コロナパンデミックの中、輸出による収益を復活させるため、バングラデシュはEUや米国市場とは別に、アジア市場にもっと焦点を当てるべきだとラーマン氏は言う。

輸出の約80%は欧米市場向けだ。バングラデシュにとって多くの期待が持てる輸出先でありながら、アジア市場にはほとんど焦点が当てられていない。

アジア市場、特にインドと中国市場は、国にとって非常に重要だ。例えば、中国はバングラデシュの97%の製品に免税を認めている。

「これは我が国にとって大きなチャンスです。我々は中国市場でチャンスをつかまねばなりません」
ラーマン氏は述べた。

中国の中所得者の間でバングラデシュ製品、特に衣料品の需要が増加しているため、バングラデシュの中国市場への輸出は増加している。

中国は大きな消費者基盤を持っているが、すべての中国人が自国で作られた高級衣料品を買う余裕があるわけではない。

その結果、多くの中国衣料品ブランドが、世界市場の34%のシェアを占める世界最大のアパレル供給国でありながら、バングラデシュ製衣料品を国内顧客にお手頃価格で提供している。

Bangladesh News/The Daily Star Jul 10 2020
https://www.thedailystar.net/business/news/promising-asian-markets-could-revive-export-earnings-say-analysts-1927813
翻訳:吉本

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