中古車輸入禁止か

中古車輸入禁止か

【The Daily Star】国内の自動車製造や組立を促進するため、政府は中古自動車の輸入を禁止する計画だが、バングラデシュ自動車輸入販売業者協会(Barvida)は国内市場で不均衡が生じるとの懸念を示した。

Barvidaのアブドゥル・ホック会長は、国内で自動車を製造することはバングラデシュの誇りであり、協会はこの取り組みを奨励しているとしたうえで、現在、国内を走る乗用車の85%が輸入中古車のため、政府は禁止より前に、顧客の選択肢を維持すべきだと訴えた。

また、禁止政策は、中古車輸入業者と新車販売業者間の競争を破壊するとした。
「政府は草案の準備の中で、業界の代表者の意見すら聞きませんでした」

Barvidaは13日、自動車政策案2020に対する意見を工業省に提出する予定だ。

政策案では、自動車の国内での組立や製造への投資を奨励するため、中古車輸入を今後5年間で段階的に削減するとしている。

すでに様々な関係者と共有されており、最終決定に向けて進められているため、自動車産業発展政策2020は策定される予定だ。

現在、国営プラガティ(Pragati)工業は、日本メーカーの三菱自動車が設計した自動車を組立てている。また、チャットグラムに拠点を置くPHPファミリーの姉妹会社PHPモ-タースは、マレーシアのプロトン(PROTON) が設計した自動車を製造している。

インドの自動車大手タタ(TATA)モーターズとマヒンドラ&マヒンドラ(Mahindra & Mahindra)は、バングラデシュで成長する自動車産業に興味を示し、国内メーカーとのパートナーシップを進めようとしている。

「政策案は、自分たちの利益を確保したいだけの既得権益者による明らかな陰謀です」
Barvidaのモホンマド・シャヒドゥル・イスラム事務局長は述べた。

政府は輸入関税だけで少なくとも400億タカ(528.6億円)の収入を直接得ているのだから、中古車の輸入を直ちに禁止することは、自殺行為になるだろうと、イスラム氏は付け加えた。

Barvidaは付加価値税と所得税の両方を支払うことで、国の経済発展にも貢献している。

過去3年間、この分野には約2千億タカ(2642.9億円)の投資があり、少なくとも3万人の直接雇用が創られた。

「政府は顧客のことを考えて、新車や中古車売買市場に競争力を持たせるべきです」
イスラム氏は、オーストラリアや英国、米国の中古車市場の事例を引用しながら述べた。

また、輸入された外国産ブランドの新車は世界基準に適合していないと主張する。
「これらの新車はブランド国で生産されたものではありません。一方、輸入中古車はブランド国で生産されたものです」

イスラム氏によると、現在、先進国では「ユーロ6」排出ガス基準を満たした車の走行だけが許可されているが、輸入中古車はこの基準を満たしている。だが、バングラデシュ国内の新車は、炭素排出量の要件を満たしていないものがあるという。

そのうえで、二酸化炭素排出による環境への悪影響を避けるため、新車や中古車の輸入を規制する品質管理機関を設置するよう政府に助言した。

輸入業者は洗練され、環境に優しく、費用対効果の高い日本車を選ぶと、Barvidaのマンナン・チョードリー・クハスル前会長は述べた。

Barvidaは顧客の需要にこたえるため、国内中古車市場を作ってきたという。

「バングラデシュでの新車製造に反対しているのではありません。中古車輸入を段階的に減らすのではなく、競争力のある市場を望んでいるのです。政府は国内製造者と輸入車の公平な競争の場を作り、自動車業界の将来を市場が決めるようにすべきです」

クハスル前会長は、自動車政策案2020で提案されている中古車輸入禁止の撤回を要求した。

Bangladesh News/The Daily Star Sep 13 2020
https://www.thedailystar.net/business/news/import-ban-used-cars-leave-the-market-uneven-1960449
翻訳:吉本

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