自転車輸出に追い風

自転車輸出に追い風

【The Daily Star】コロナ禍が続く中、感染を避けるためにソーシャル・ティスタンシングを保つ必要があることから、世界的に自転車の需要が高まっている。

バスや地下鉄などの感染リスクの高い大量輸送交通を避けようとする人が増えているためだ。

自転車輸出国バングラデシュも、その恩恵を受けている。

輸出促進局(EPB)のデータによると、2020-21年度上半期(7-12月期)の自転車出荷額は、前年同期比44%増の6500万ドル(72.1億円)を記録した。半年間の輸出増加率としては、過去5年間で最高の伸びとなっている。

「ソーシャル・ティスタンシングを保つため、特にヨーロッパでは自転車を利用する人が増えています」
国内最大の自転車輸出業者メグナ(Meghna)グループのMdルスフル・バリ事業部長は、以前は運動のためにジムに通っていた人々の一部が、代替手段として自転車に乗るようになったと補足した。

バングラデシュの自転車輸出額は、2014-15年度に1億2600万ドル(139.8億円)を記録し、過去10年間で最も高かった。

しかし、それ以降、主にヨーロッパ市場向けの自転車の出荷は減少傾向にあると、EPBデータは示している。

輸出業者は、新型コロナ発生による中国の自転車工場の閉鎖が輸出に影響を与え、代替調達先を探すバイヤーにより、多くの需要が発生したと述べた。

「中国からのみ大量に購入していたバイヤーが、新型コロナ蔓延後、多様な調達の重要性に気付きました。バングラデシュ製品はヨーロッパ市場で知名度が高いため、多くの問い合わせを受けています」
プラン(PRAN)-RFLグループの関連会社RFLバイク産業のジョイヌル・アベディン最高執行責任者は述べた。

バングラデシュは後発開発途上国のため、免税措置の恩恵を受け、6社が主にヨーロッパ向けの自転車を製造している。

「我々は米国向けの一般優遇制度を持っていませんが、米国のバイヤーから注文が入り始めました。この新市場は、国内自転車産業が今後さらに速いペースで発展するのに役立つでしょう」
アベディン氏は、米・中貿易戦争の影響で自転車の新市場が開かれたとし、インド市場にも可能性があると補足した。

「バングラデシュの輸出を、自転車産業で成長させる大きなチャンスがあると考えています。衣料品産業に次ぐ第二の輸出品となり、バングラデシュが次のレベルに進むのに役立つでしょう」

バングラデシュ自転車部品製造輸出業者協会の幹事を兼任するバり氏は、現会計年度の自転車の輸出収益は、1億1500万ドル(127.6億円)を超えると予測する。

受注の流れは良好だとしたバリ氏は、政府の現金インセンティブの支援が輸出増加に役立つだろうと補足した。

アベディン氏は、国内市場でもソーシャル・ティスタンシングを保つ必要があるため、代替交通手段として自転車の需要が増加すると述べた。

Bangladesh News/The Daily Star Jan 25 2021
https://www.thedailystar.net/business/news/social-distancing-proves-boon-bicycle-exporters-2033397
翻訳編集:吉本

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