中国からのシフト

中国からのシフト

【Financial Express】中国からのシフトで、バングラデシュとベトナムの衣料品及び履物輸出が最も恩恵を受けていることが、最新分析で明らかになった。

7月21日に発表された分析レポート「ポストコロナ時代の衣料品産業」は、2010年には50.7%だった米国の衣料品及び履物の中国からの輸入が、2019年には37.9%に減少したことも示された。同様に、2010年には47.6%だったEUの中国からの輸入は、2019年には36.1%に減少した。

世界のアパレル産業のコロナ後についての可能なシナリオをまとめたレポートは、コーネル大学の研究者が国際労働機関(ILO)と協力して作成した、

2010年に3.5%だったバングラデシュの対米衣料品及び履物輸出シェアは、2019年に4.3%へ増加した。また、2010年に6.6%だった対EUの輸出シェアは、2019年に13.2%となった。

一方、2010年には対米、対EUシェアが6.6%と4.0%だったベトナムの輸出シェアは、2019年はそれぞれ14.9%、6.7%に上昇した。

ベトナムとバングラデシュからの輸入は2000年以降一貫して上昇しているが、トルコのシェアは9.0~14%の間で変動していることもレポートは明らかにした。

ベトナムは依然として主要な調達先だが、コスト面の懸念や貿易の不確実性が高まっているため、米国バイヤーはベトナムの成長性について、今年はより保守的になっている。

一方、バングラデシュは価格競争力があるため、米国のバイヤーにとって依然として有利な調達先だという。だが、基本的な品目に集中していることが競争上の不利な点だと指摘した。

レポートは、米国の衣料品調達拠点としてバングラデシュがより重要な役割を果たすには、輸出の製品構造を多様化し、生産の柔軟性と俊敏性を向上させることが重要だとした。

バングラデシュニットウェア製造輸出協会(BKMEA)前会長のファズルル・ホック氏は、発注が中国から国内にシフトしていることには同意したが、ベトナムの方がより有利な立場だと述べた。ベトナムは米国市場を重視しているからだ。バングラデシュは様々な理由からEUを重視する。

さらに、中国はベトナムに投資しているため、バングラデシュなどに比べて、シフト注文の大部分を獲得することができるとホック氏は説明した。

バングラデシュ衣料品製造輸出協会(BGMEA)の副会長Mdシャヒドゥラ・アジム氏は、ベトナムはより付加価値の高い商品を生産しており、それらは比較的高い価格で取引されているという。

「それとは対照的に、バングラデシュは大量に輸出していますが価格は安いのです。政府は国内の衣料品製品の多様化のため、企業が人造繊維やその他の人工繊維の生産に乗り出すよう、インセンティブを含む政策支援を行うべきです」

一方、ホック氏は、中国からのシフトだけでなく、全体の注文でより多くのシェアを獲得するため、バングラデシュは製品の多様化と、より付加価値の高い商品を生産することを検討すべきだと述べた。そのうえで、多様な製品を検討すべきだが、基本的な製品の製造をやめるべきではないとした。

Bangladesh News/financial Express Jul 29 2021
https://thefinancialexpress.com.bd/economy/bangladesh-vietnam-benefit-most-from-rmg-footwear-shift-from-china-1627526528
翻訳編集:吉本

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