【The Daily Star】新型コロナパンデミックが続く中、電子商取引(e-コマース)プラットフォームのデジタル決済が加速したことで、6月のクレジットカード利用額は過去最高を記録した。今年のイード前のオンライン支出の増加も、理由の一つとなった。
中央銀行(BB)のデータによると、6月のクレジットカード取引総額は193.4億タカ(249.1億円)で、前月比13.25%増、前年同月比115.46%増となった。
国内で初めて新型コロナ感染者が明らかになった20年3月からの3カ月間、旅行や観光、ライフスタイル商品への支出が減少したため、クレジットカードによる支払いは急減した。
国際航空運送協会によると、パンデミック前、世界中の航空会社はおよそ350億ドル(3兆8265億円)の収益を上げていたが、パンデミック後には各国の空港が閉鎖され、顧客は飛行機に乗ることができなかった。
だが、昨年7月には多くが仕事に戻り、国境も再び開かれたため、業界は回復に向かった。
昨会計年度のクレジットカード利用額は、前年度比45.84%増の約1845億タカ(2376.7億円)だった。
「今年6月はイード・アル・アドハの事前購入や、e-コマース・プラットフォームでの支払い増加により、クレジットカードによる取引が加速しました」
マスターカード・バングラデシュのサイード・モハンマド・カマル国内マネージャーは述べた。
「5月、6月はレストランやライフスタイル製品、電子機器の一部の商品が好調だったため、クレジットカード会社にとっては良い月でした」
6月のデビットカード及びクレジットカードの取引総額は、前年同月比76%増の2363.3億タカ(3044.4億円)に達した。
バングラデシュ銀行(BB)のデータによると、6月のデビットカードによる取引は2169.8億タカ(2795.1億円)で、前年同月比73%増加したが、5月比では3%減少した。
6月のインターネット・バンキングによる取引は、前年同月比40.84%増の1045.2億タカ(1346.3億円)となった。長引くパンデミックにより、顧客が支店への訪問を避け、デジタル手段でのバンキングに慣れたためだ。
インターネットバンキングは5月に過去最高の1138.4億タカ(1466.1億円)を記録した。2020年2月のインターネットバンキング取引額はわずか629.8億タカ(811.1億円)に過ぎなかった。
今年6月時点で、デビットカードは2340万枚、クレジットカードは177.3万枚、プリペイドカードは93.4万枚発行されている。
6月のプリペイドカード取引額はおよそ19.2億タカ(24.7億円)で、前月の21.1億タカ(27.2億円)から減少した。
ミッドランド銀行のMdオーサン・アズ・ザマン兼最高経営責任者(CEO)は、BBがカードローンの金利に上限を設けたことも、カード取引の増加に寄与したと述べた。
銀行はカードローンに対し、バングラデシュのすべてのローン商品に適用される9%の金利上限をはるかに上回る25~27%の金利を課していたが、BBは昨年9月に金利の上限を20%とした。これが顧客にとって、高い金利負担から解放される安心感につながったという。
「しかし、バングラデシュでは、全体の取引に比べてクレジットカードの利用は非常に少ないのが現状です」
ザマン氏は補足した。
Bangladesh News/The Daily Star Aug 16 2021
https://www.thedailystar.net/business/economy/banks/news/credit-card-use-hits-record-high-2153251
翻訳編集:吉本