自動化が雇用に影響

自動化が雇用に影響

【Financial Express】第4次産業革命(4IR)によって自動化が進んだことで、バングラデシュの衣料品輸出は今後増加すると予想されるが、雇用創出には影響が出るだろう。

バングラデシュSDGs市民プラットフォームとクリスチャン・エイド・バングラデシュが共催したバーチャル討論会「バングラデシュの衣料品産業と労働者」で、専門家やエコノミストが指摘した。

彼らは、新型コロナパンデミックとバングラデシュの発展途上国からの卒業により、衣料品産業は今後7~8年間で大きな変化を遂げるとし、将来に備えて労働者のスキルアップとスキル再構築を行うよう提案した。

開発調査政策インテグレーション (RAPID)会長のアブドゥル・ラザック博士は、バングラデシュは100万ドル(1億1020万円)の衣料品を140人の労働者で作るが、中国やベトナムはわずか48人、インドとカンボジアは75人だとした。

「そのため、バングラデシュでは自動化や先端技術を使うことが、すぐ、大幅に増加するでしょう。バングラデシュの衣料品輸出は将来的に300~400億ドル(3兆3056億~4兆4074億円)に増加するでしょうが、新たな雇用は生まれない可能性があります」

政策調査研究所 (PRI)のディレクターでもあるラザック氏は、将来的にはEUや英国、米国に衣料品を輸出する機会が多くなると述べた。

政策対話センター(CPD)会長のレウマン・ソブハン教授は、コロナパンデミックの影響で、労働者は様々な不安に陥っているとした。

「国、アパレル会社、労働者リーダー、研究者、市民社会は、労働者の権利を確保するために率先しなければなりません」
ソブハン氏は労働組合間の連携強化の重要性を強調した。

討論会主催者の市民プラットフォーム議長のデパプリヤ・バッタッチャリャ博士は、衣料品産業は3P(製品、生産、生産性)を中心とした変化を遂げているとした。

「3Pの取り扱いは、今後のバングラデシュにとって大きな問題となるでしょう。変化する状況の中、バングラデシュは労働者に最大限の注意を払うべきです」
バッタッチャリャ氏は、労働者の実収入と福利厚生、教育を考慮し、女性労働者に注目すべきだと述べた。また、どんな困難な状況でも労働者を普遍的な社会保護の対象とするため、緊急基金を創設することが不可欠だとした。

CPD特別研究員のムスタフィズル・ラーマン教授は、衣料品産業は今後7~8年で急激な変化を遂げるとし、自動化と最新化を進めなければ、世界的な競争の中で生き残ることはできないと述べた。

「将来的に新たな雇用を生み出すために、軽工業を促進する必要があります」

BGMEA(バングラデシュ衣料品製造輸出業者協会)前会長のルバナ・ホク博士も、軽工業に大きな可能性があるとした。

「今こそ、軽工業への投資を行うべき時だと思います。どうやって軽工業に進出するか、長期的ではなく、中期的な計画を立てるべきです」

ルバナ・ホク氏は、4IR時代に衣料品産業で起こりうる変化に備えることを強調した。

Bangladesh News/Financial Express Aug 31 2021
https://thefinancialexpress.com.bd/trade/growing-automation-to-affect-job-creation-in-rmg-sector-experts-say-1630422659
翻訳編集:吉本

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