5千億ドルの経済大国に

5千億ドルの経済大国に

【Financial Express】スタンダードチャータード銀行(SCB)は、バングラデシュが今後5年間GDP成長率7%以上を維持することで、2025-26年度には1人当たりの所得が3千ドル(33万5802円)に達し、5千億ドル(55兆9670億円)の経済大国になる可能性があると予測した。

SCBは7日、複数のマクロ経済的な要因により、今年度のGDP成長率を7.2%とするバングラデシュの経済見通しを発表、国内消費の増加と世界的な成長の回復に加え、コロナ対策のためのワクチン接種が引き続き重要な要因になるとした。

「バングラデシュ経済は一時的に停滞していましたが今後は加速していくでしょう。その原動力となるのは、輸出需要の回復、堅調な送金、公共投資です」
SBC南アジアのエコノミストであるサウラヴ・アナンド氏は述べた。

また、2026年のLDC(後発開発途上国)卒業後、様々な恩恵が段階的に受けられなくなるため、中所得国へのスムーズな移行には政策的な介入が必要だとした。

アナンド氏は、SBCの2021年バングラデシュセッション後に行われたオンライン記者会見で述べた。

「政府の政策は、財政面でも金融面でも、経済成長を支えるものであり続けると考えています」

また、現在のペースでワクチン接種が続けば、来年6月までに70%の接種基準を満たすことができると予想した。

SBCのASA FXリサーチ部のディビヤ・デベシュ部長は、最近の米ドルに対するバングラデシュタカの下落は予想通りだったとし、「タカはアジアで最もパフォーマンスの高い通貨です」と述べた。

「世界的な商品価格の上昇、国内送金の鈍化、強いドルが、タカにとって主な逆風となっています」
デベシュ氏は為替レートの足かせについて述べた。

SBC調査部門グローバルヘッド兼チーフストラテジストであるエリック・ロバートセン氏は、世界的な回復ペースと分布が依然として不均衡である一方、バングラデシュは2020年に世界で最も高いGDP成長率を達成した国の1つで、力強い復活を果たしたとした。

「堅牢な予防接種プログラムと戦略的インフラプロジェクトの実施により、LDC卒業に向けた勢いがさらに増すことが期待されます」

SBCバングラデシュのナセル・エザズ・ビジョイ最高経営責任者(CEO)は、バングラデシュ政府がパンデミックによる内外の課題を「驚くほどうまく」乗り切ったと述べた。

「バングラデシュ経済の回復力は、私たちを楽観視させてくれます。ワクチン接種を継続することで、経済は加速するでしょう。また、
同じような他国と比較して債務水準が低いため、中期的な財政の成長余地があります」

SBCバングラデシュのマネージング・ディレクター兼金融市場担当のムヒス・ラーマン氏は、予防接種は経済回復の重要な力であり続けるだろうと述べた。

ラーマン氏によると、SBCは過去2年間好調だったが、今年は非常に不安定だとしたうえで、「銀行には多くの制限がありますが、状況は好転すると思います。来年については、非常に楽観的な見方をしています」と述べた。

Bangladesh News/Financial Express Oct 8 2021
https://thefinancialexpress.com.bd/economy/bangladesh/bangladesh-to-turn-into-500b-economy-1633660714
翻訳編集:吉本

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