メラミン食器市場拡大中

メラミン食器市場拡大中

【The Daily Star】歴史的に見ると、バングラデシュの家庭では食器に土器や陶器、ステンレス、さらにはピューター(白目:錫と鉛等の合金)などが使われてきた。しかし、メラミン製品が知られるようになってから、地方や準都市部を中心に急速に普及してきた。

業界関係者によると、耐久性に優れ、他の製品に比べて価格が安いことから、メラミン製品の市場は過去20年間、着実に成長しているという。

メラミンは無色の結晶性有機化合物で、主に合成樹脂の製造に使われる。britannica.comによると、現代のメラミンの製造には通常、尿素が出発原料として使用されているという。それを充填剤や顔料と一緒に成形し、食器や容器、道具、取っ手などに加工したり、木材や紙、繊維などのラミネート剤やコーティング剤として使われる。

様々な色や形、スタイルがあるメラミン食器は、陶器と同じような魅力を持っているが、よりカジュアルな食事に適している。軽くて丈夫、ほとんど壊れないという特性は、屋外での使用にも適している。

バングラデシュでは、メラミンを材料にする大規模製品メーカーが少なくとも7社ある。プラン(Pran)-RFLグループ、シャリフ(Sharif)メラミン、 ダイアモンド(Diamond)メラミン産業、ベンガル(Bengal)メラミン、バングラデシュメラミン産業などだ。

独自の市場セグメントに対応する小規模企業もある。

製品は皿やボウル、トレイ、グラス、カップ、スプーン、灰皿まで様々だが、価格は100~150タカ(134~201円)となっている。一方、陶器製のものは300~350タカ(402~469円)にもなる。

信頼できる年間売上高は不明だ。しかし、市場関係者の間では、2018年には80億タカ(107.1億円)だったのが、現在は100億タカ(134億円)程度になっていると言われている。

シャリフ・メラミンのMdアティクル・ラーマン部長は、製品の品質と新しいデザインの追加が、国内市場の拡大に貢献したと述べている。他にも耐久性や色の安定性、滑らかな表面仕上げ、無臭であることなどが影響したという。

「メラミン製品は手頃な価格と魅力的なデザインでお客様に好まれています」
ラーマン氏はバングラデシュの農村部の経済成長に伴い、需要は今後も伸びると考えている。

シャリフ・メラミンはこれまで、米国やノルウェー、スウェーデン、ロシア、フィンランド、カザフスタン、サウジアラビア、カタール、オマーン、アラブ首長国連邦、インド、ブータン、オーストラリアの14カ国に輸出市場を開拓してきた。

「見た目も手触りもセラミックのようで、ビスフェノールAを含まない食品安全プラスチックで、屋内外での使用に適しています。お手入れも簡単で、食器洗浄機にも対応しています」
プラン-RFLグループイタリアーノブランドのファヒム・ホサイン副部長は、過去10年間、国内需要は毎年10~15%増加しているが、世界市場に大きな可能性があるとした。

イタリアーノの製品は米国やオーストラリア、ニュージーランド、カナダ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、インド、スペインなど、18カ国に定期的に輸出されているという。

ホサイン氏は、業界には約1万人の従業員がいるとしたが、投資総額については信頼できるデータがないという。

ベンガル・メラミンのムリモイ・カンティ・ダス総務部長補佐によると、同社は市場の急速な成長に伴い、4年前にメラミン市場に参入したという。

特に農村部や準都市部の人々が、美しいデザインと耐久性に優れたメラミン製品を好んでいることから、市場は急速に成長していると述べた。

Bangladesh News/The Daily Star Oct 19 2021
https://www.thedailystar.net/business/economy/industries/news/melamine-market-growing-steadily-2201811
翻訳編集:吉本

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