米価高止まり

米価高止まり

【The Daily Star】関税引き下げや国際市場での価格低下を背景にここ数カ月輸入が増加しているにも関わらず、バングラデシュの米価は高止まりしている。また、政府備蓄倉庫の在庫も過去最高となった。

農業マーケティング局によると、国民の大部分が消費する粗米の小売価格は、5月は1キログラム当たり42.63タカ(56.7円)だったが、11月11日には44~48タカ(58.6~63.9円)に上昇した。

価格上昇は、国内第2位の作付けであるアマン米の収穫が進んでいる時期に起こった。

食糧省のデータによると、現会計年度7月から11月10日までの間、政府が49.4万トン、民間企業が27.9万トン、合計77.3万トンを輸入し、需要の増加に応えた。昨年同期の輸入量はゼロだった。

昨年度の7月から10月の間は輸入はなかったが、その後、国営倉庫の在庫が枯渇、国内市場の価格が高騰したためにシナリオが変わった。

政府はこの状況を受け、輸入促進のために輸入関税を62.5%から25%に引き下げた。その結果、昨年度末の米の輸入量は135.9万トンに増加した。

マジュムダー(Majumder)産業グループのチッタ・マジュムダー社長は、需要と供給のギャップや関税の引下げが輸入量の増加に繋がったとした。
「しかし、10月に従来の62.5%の関税が復活したため、輸入量は減少するでしょう。多くの個人輸入業者はすでに信用状を取り消しています」

マジュムダー氏は、米の輸入コストは1キログラム当たり40タカ(53.2円)だったが、高い関税が復活したことで国内価格は上昇すると予測した。

「米の価格上昇の理由は正確には特定できません。輸入量は増えていますが、承認された数を考えるとそれほどではありません」
食糧省のモサマット・ナズマナラ・カナム長官は述べた。

また、輸入関税を以前の水準に戻したのは、農家が適正価格を得られるようにするためだとした。
「もし価格が上がれば、輸入関税を再び引き下げることを考えるでしょう」

輸入関税の引上げは、主要輸出国で価格が下落しているためだ。例えば、タイの10月の米の販売価格は1トン当たり381ドル(4万3517円)で、前年同月の451ドル(5万1513円)から下落した。

また、インドでは1トン当たり369ドル(4万2147円)から359ドル(4万1005円)に、ミャンマーでは526ドル(6万79円)から445ドル(5万827円)に下落した。

一方、バングラデシュでは籾生産量が増加した。最大作付けのボロ米の生産量は、昨年度1.2%増の1990万トンだった。

米の輸入量が増えたことと、ボロ米の政府調達が活発になったことで、政府備蓄倉庫の主食用米在庫は過去最高となった。

食糧省のデータによると、10月10日現在、政府備蓄倉庫に備蓄された在庫は137万トンで、昨年の同日の82万トンを大きく上回った。また、コメと小麦を合わせた11月10日の政府在庫は1月の80万トンから152.6万トンに急増した。

Bangladesh News/The Daily Star Nov 16 2021
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/pathao-introduces-bangladesh-pay-later-feature-2231031
翻訳編集:吉本

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