【Financial Express】国内外市場でのプラスチック製品の需要拡大を背景に、国内のプラスチック製造業は長年にわたって安定した成長を続けている。
コロナパンデミックにもかかわらず、この業界の輸出収益は増加。これは個人用保護具（PPE）のようなオンデマンド製品を供給することで、国際市場の潜在的需要を満たしているからだ。
バングラデシュプラスチック製品製造輸出業者協会 (BPGMEA)によると、2020-21会計年度の業界の輸出収益は1億1528万ドル(130.7億円)で、前年の1億52万ドル(114億円)から15％増加した。
BPGMEAの関係者によると、プラスチック製品からの直接・みなし輸出収益は、年間10億ドル(1134.2億円)と推定される。また、同部門は後方連関産業があるため、経済に重要な役割を果たしているという。
現在、プラスチック製品の国内市場規模は3500億タカ(4626.7億円)以上で、毎年20％の割合で成長している。
BPGMEAのシャミム・アーメド会長は、この業界に必要な設備が整えば、急速に拡大するという。そのため政府に、税制優遇措置や債券間移動制度などの支援を求めた。
国内では輸出および国内消費用に小売用包装材、工業用大量包装材、家庭・オフィス用資材、建築資材、工業部品、医療機器、農業製品、自動車・自転車部品、電子・電気製品、繊維糸、エンジニアリング製品、音楽製品、衣料アクセサリーなど、さまざまな種類のプラスチック製品が生産されている。
プラスチック産業の輸出収益における国内の地位は12位だが、みなし輸出を含めれば6位となる。BPGMEAは輸出促進局（EPB）に対し、プラスチック製品のみなし輸出のデータを整備するよう要請しているが、EPBはまだそれを始めていない。
EPBデータによると、バングラデシュでは過去10年間、プラスチック部門の輸出収益は徐々に増加している。
2010-11年度の収益は6876万ドル(78億円)、2011-12年度は8869万ドル(100.6億円)、2012-13年度は8451万ドル(95.8億円)、2013-14年度は8570万ドル(97.2億円)、2014-15年度は1億57万ドル（114.1億円）、2015-16年度は8900万ドル(100.9億円)、2016-17年度は1億1695万ドル(132.6億円)、2017-18年度は9848万ドル(111.7億円)、2018-19年度は1億1980万ドル(135.9億円)だった。
また、今年度7～10月期の同部門の輸出収益は4604万ドル(52.2億円)で、3568万ドル(40.5億円)だった前年同期の29％以上となった。
一方、プラスチック製品の国際市場規模は5460億～6千億ドル(61.9兆～68.05兆円)であることから、バングラデシュのシェアはまだわずかだとメーカー側は述べている。現在、世界市場への貢献度は0.01％に過ぎない。
プラスチック製品の世界市場では中国、米国、EU、日本が主要な地位を占め、それぞれの市場シェアは24％、20％、19.4％、4.4％となっている。
「バングラデシュは3.0％の市場シェアを達成することを目標に取り組んでいます」
シャミム氏は述べた。
現在、国民1人当たりのプラスチック製品の消費量は6～7kgだが、先進国を含む他国では50～150kgとなっている。そのため、国内ではプラスチック製品の消費量が増加すると予測される。
BPGMEAは、2030年までにプラスチック使用量を1人当たり35kgにすることを目標とした「プラスチック産業ロードマップ2030」を作成した。
シャミム氏は、米国がGSP(一般特恵関税制度)を撤回したことで国内プラスチック産業に影響が出ているとし、GSPを取り戻すための取り組みを呼びかけた。
BPGMEAの統計によると、国内では約5030社の中小・大規模プラスチック製品製造工場が稼働し、120万人以上が働いている。
BPGMEAには約2300社の会員がいるが、そのうち500社が海外に製品を輸出している。
Bangladesh News/Financial Express Nov 28 2021
https://thefinancialexpress.com.bd/trade/plastic-sectors-exports-rise-by-15pc-1637982493
翻訳編集：吉本