全人口に電力供給達成

全人口に電力供給達成

【The Daily Star】全人口の100%を電力供給下に置いたことで、バングラデシュは新たなマイルストーンを達成した。

「シェイク・ハシナ首相が3月21日のプログラムで正式に発表する予定です」
ナスルル・ハミッド電力・エネルギー・鉱物資源担当相は、ハシナ首相は3月21日にポトゥアカリ(Patuakhali)県ペイラ(Payra)に建設中の132万kWの石炭ベースの発電所の落成式に出席すると述べた。

「私たちはすでに遠隔地に電気を供給しています。建設中のものを除き、全世帯が電気の恩恵を受けています」

「ボトゥアカリ(Patuakhali)県ランガバリ(Rangabali) やノアカリ(Noakhali)県ハチヤ(Hatia)やニジューム・ディプ(Nijhum Dip)のような遠隔地にも電力網を整備しました」
Mdハビブル・ラーマン電力次官は述べた。

世界銀行のデータによると、バングラデシュはこれにより、人口の98%と74%を電力供給下に置くインドとパキスタンに先行することになる。

バングラデシュは過去10年間、電力部門で目覚ましい発展を遂げてきた。発電設備容量は2009年の4942MWから2万5514MWに、最大発電量は13年前の3268MWから4倍の1万3792MWに増加した。

2009年当時、電力を供給されていたのは人口の47%に過ぎなかった。この間、人口1人当たりの発電量は220キロワット時から560キロワット時と2倍以上増え、頻繁に起こる停電は過去のものとなった。

専門家もこの成果を高く評価する。

バングラデシュ工科大学のM・タミム教授は本紙の取材に応じ、電力の100%普及はこの国にとって大きなマイルストーンだとし、これは良い成果だとした。

「政府は全人口に電力供給することを目標に掲げ、この10年間、目標を達成するために努力してきました。これは政府の大きな成果です」
政策対話センターの研究ディレクターであるコンドカル・ゴラム・モアッゼム氏は述べた。

電力分野の成功は、政府が経済を新たな高みへと導くことにもつながる。モアッゼム氏は経済的な成功は都市部だけでなく、農村部でも見られるとした。

一方、両氏は政府の前途に横たわる課題についても言及する。

「今、私たちは電力供給を途絶えさせないようにしなければなりません。また、電気代を安くしなければなりません。電気は遠隔地の人々にも届けられています。もし彼らに支払う余裕がなければ、電力網があっても何も変わりません」
タミム氏は述べた。

モアッゼム氏は、政府は国民に電気を供給することができたが電力供給に関しては遅れているとし、40%以上の過剰な発電能力について、「発電能力を考えると、利用可能性はまだ低い」とした。

そのうえで、発電所の稼働率や高価な燃料の使用など、余分な経費を削減するよう政府に求めた。

また、今後10年間は化石燃料を使った発電への依存度を段階的に下げ、再生可能エネルギーへの移行を試みる必要があるとし、送電や配電分野も改善しなければならないとした。

さらに、電力部門の政策を改革し、緊急電力供給法から競争力のある電力システムへと移行するよう政府に促した。

バングラデシュ消費者協会上級副会長でエネルギーアドバイザーのMシャムスル・アラム教授は、バングラデシュ開発研究所の調査に基づき、過去に電力供給が開始された地域でも10~15%の世帯が電気を利用できなかったと述べた。

「政府は多くの国民に、抑制的な料金で電力を供給するようになりました。それなのにいまだに電力供給の恩恵を受けられない人たちがなぜいるのでしょうか」

アラム氏によると、いまだに灯油を使ってランプを灯している人が多いとし、これは多くの国民が電気にアクセスできていないことを示す指標のひとつだと述べた。

ハミド氏は記者団に対し、ロシアがウクライナに仕掛けた戦争で、政府は燃料や液化天然ガス(LNG)を輸入する際に莫大な損失を被っていると述べた。

「バングラデシュ石油公社は、1日に8億タカ(11億円)の損失を出してます」
ハミド氏は、政府は補助金を支給してでも燃料とガスの価格を安定させようとしているが、もし損失が拡大すれば、政府はその決定を変更するかもしれないと述べた。

また、最近のカタール訪問に触れ、長期契約の下、18億MMBtu(英国熱量単位)のLNGを輸入する提案をカタールに行ったと述べ、カタールは2、3日以内に決定を下すだろうとした。

電力の容量についてハミド氏は、ピーク時とオフピーク時のギャップは約6千MWだとし、電力需要は毎日200MWずつ増えているため、需要の増加に応じて発電能力を上げなければならないと述べた。

また、30~40%の予備容量はピーク時や緊急時の電力需要に対応するためのものだとし、そうでなければ、全国で途切れることのない電力供給を確保することはできないだろうと述べた。

さらに、米国や日本などの先進国は100%の予備容量を維持しているとした。

Bangladesh News/The Daily Star Mar 15 2022
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/100pc-population-comes-under-electricity-coverage-2983111
翻訳編集:吉本

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