コロナ、女子生徒に大打撃

コロナ、女子生徒に大打撃

【The Daily Star】コロナパンデミックが暮らしのほぼすべての領域に被害を与えた一方、最も大きな打撃を受けたのは国内の女子生徒たちだった。

政府報告書によると、2021年は5万人近くの女子生徒が児童婚の、8万人近くが児童労働の犠牲になったという。

この報告書は、中等・高等教育総局(DSHE)が、国内の中等教育機関2万960校のほぼ半数にあたる1万1769校から提供された情報をもとに作成した。すべての学校で換算した場合、いかに厳しい状況になるかを示している。

専門家や学者は、バングラデシュの児童婚割合は世界で最も高いレベルだが、パンデミックが状況を悪化させたとした。

DSHEモニタリング・評価部ディレクターのアミル・ホサイン教授は、多くの生徒が中退し、児童婚や児童労働の犠牲になっていることが懸念されたため、報告書を作成したと述べた。

教育機関は、2020年3月初めにパンデミックが発生したことを受け、同月17日から閉鎖された。世界でも最長となる543日間の休校を経て、2021年9月12日に一部再開された。

再開後、学校側は6~9学年の生徒を対象に3教科の期末試験を実施、10学年は国(ベンガル)語、英語、数学の試験を受けることになった。

DSHEモニタリング・評価部は、この試験に参加しなかった生徒数についての情報を収集した。

報告書によると、1万1769校664万9538人の生徒のうち、48万1055人が試験を欠席した。そのうち4万7414人が児童婚の、7万7706人が児童労働の犠牲となっていた。

「欠席者全員が学校を中退したわけではありません。多くの人が学校に戻ってくるでしょう」
アミル氏は述べた。

ラジシャヒ(Rajshahi)管区の児童婚が最多で1万317人、次いでクルナ(Khulna)が8064人、ロングプール(Rangpur)が7425人だった。

ボリシャル(Barishal)は1514人、チャトグラム(Chattogram)は2035人、クミッラ(Cumilla)は4,755人、ダッカ(Dhaka)は5255人、マイメンシン(Mymensing)は5803人、シレット(Sylhet)は1228人だった。

児童労働者はやはりラジシャヒが最多の1万2261人、次いでマイメンシンが1万1546人、ダッカが1万985人だった。

ボリシャルは3781人、チャトグラムは7472人、クミッラは8479人、クルナは8367人、ロングプールは9685人、シレットは5030人だった。

アミル氏によると、DSHEの報告書はまもなく教育省に送られるが、そのような状態の生徒が学校に戻れるよう政府が奨学金を用意するよう勧告した。

Manusher Jonno基金が実施した別の調査でも、パンデミック中に児童婚と児童労働割合がともに増加したことが明らかになっている。

それによると、2020年4月から10月まで、少なくとも10~17歳の少女1万3886人が結婚を強いられ、8140人の子どもが労働に駆り出された。

2021年3月、ユニセフは報告書「COVID-19:児童婚対策への脅威」を発表。パンデミックによる学校の閉鎖や経済的ストレス、サービスの中断、妊娠、親の死亡が、最も弱い少女たちを児童婚リスクにさらしていると警告した。

「近年大きな進展があったにもかかわらず、バングラデシュは世界で4番目に児童婚が多い国です。COVID-19は何百万人もの少女たちが直面している困難をさらに悪化させます。学校の閉鎖、友人や支援ネットワークからの孤立、貧困の増大により、少女たちは児童婚のリスクを高めています」
ユニセフバングラデシュの穂積智夫代表(当時)は述べた。

ユニセフの2020年10月のファクトシートによると、バングラデシュの若い女性の51%が18歳の誕生日前に結婚している。

Bangledesh News/The Daily Star Aug 17 2022
https://www.thedailystar.net/news/bangladesh/news/child-marriage-labour-schoolgirls-bore-heavy-blow-pandemic-3096561
翻訳編集:吉本

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