インド向け輸出好調に推移

インド向け輸出好調に推移

【Financial Express】輸出振興局(EPB)のデータによると、昨会計年度(22年度)、バングラデシュの対インド輸出は前年度比55%増の19億9000万ドル(2759.1億円)に達し、好調な伸びを示した。21年度は12億7000万ドル(1760.9億円)の輸出だった。

22年度の輸出は、パンデミック前の水準12億4000万ドル(1719.2億円:19年度)を上回った。

だが、この間、インドからの輸入は年々大幅に増加。大きな貿易格差が生じ、そのほとんどがインドに有利なものとなっている。

中央銀行(BB)のデータによると、バングラデシュは21年度、インドから85.9億ドル(1兆1910億円)相当の商品を輸入した。

関係者によると、インドへ輸出する製品の約35%は衣料品(RMG)で、原皮や皮革製品、ジュート製品、魚、甲殻類、無機・有機化学品がそれに続く。

EPBによると、22年度の輸出額19億9000万ドルのうち、RMG(織物・ニット)製品は7億1541万ドル(991.9億円)で、4億2186万ドル(584.9億円)だった前年度を69%上回った。

輸出業者、特にRMG出荷業者は輸出の増加について、インドの中流階級の間でこれらの品目の需要が伸びたからだとみている。

インドに店舗を持つ欧米の小売業者やインドの国内ブランドも、RMGが関税の恩恵を受ける一方、バングラデシュから商品を調達することに競争力を見出していると述べた。

バングラデシュニット製品輸出協会(BKMEA)の前会長ファズルル・ホック氏は本紙に対し、インドの中間層の拡大がバングラデシュ製衣料品の需要を押し上げていると語った。

また、過去6カ月間、インドのアパレル小売業は18%増加したと述べたうえで、国内のRMG輸出はアジア市場、特にインド市場で成長する一方、従来市場では減少するかもしれないとした。

需要の高まりに加え、バングラデシュで生産された高品質商品に対するインドのバイヤーの信頼は著しく高まっており、輸出業者は今、インドのバイヤーから大量の問い合わせを受けているという。また、インドだけでなく、中国や日本もバングラデシュとって大きな潜在的なアジアの市場だとした。

「EUや米国を含む伝統的な市場が経済不況に直面している今、成長を維持するためにアジア市場に焦点を当てるべきです」
ホック氏は、貿易団体やEPB、企業家、また個人レベルで、アジアへの輸出を増加させるための対策を講じるよう強調した。

バングラデシュ衣料品製造輸出業者協会(BGMEA)のMdシャヒドゥラ・アジム副会長も。インフレやロシアーウクライナ戦争など、複数の世界的要因によって伝統的市場からの受注が減少しているため、成長を持続させるためにアジア市場に注力しているとした。また、従来の市場以外の市場を開拓するため、輸出企業も個々に動いていると指摘した。

インドへの免税アクセスは、インドに店舗を持つ欧米バイヤーが、インド市場を通じてバングラデシュから調達することも後押ししているという。

「インドの国内衣料品ブランドも、私たちの高品質製品に信頼を寄せています。インドはバングラデシュにとって大きな潜在的市場です」

アジム氏は、貿易活動を促進するためにボムラ(Bhomra)やショナマスジッド(Sonamasjid)のような完全な機能を持つ陸上港を開発する必要性を強調したうえで、インドがジュート製品に反ダンピング税を課しているため、国内のジュート輸出業者はインドへの輸出に苦労していると述べた。

バングラデシュ・ジュート工場協会(BJMA)のアブドゥル・バリク・カーン事務局長によると、インドへのジュート輸出は反ダンピング税のために大幅に減少したという。

一方、インドは近いうちにバングラデシュのジュート製品輸出に対する反ダンピング税を撤廃する可能性があり、来月第一週のシェイク・ハシナ首相のデリー訪問時に発表される可能性があると、情報筋は示唆した。

Bangladesh News/Financial Express Aug 29 2022
https://thefinancialexpress.com.bd/trade/exports-to-india-see-robust-rise-1661655857
翻訳編集:吉本

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