世界のデニム市場をリード

世界のデニム市場をリード

【The Daily Star】米中貿易摩擦の影響により需要が急増したため、バングラデシュは世界のデニム市場で優位に立ち続けている。

需要の高まりにより、バングラデシュの主要輸出先である欧州や米国では、輸出金額が中国メーカーを上回った。

輸出振興局(EPB)とバングラデシュ衣料品製造輸出業協会(BGMEA)のデータによると、バングラデシュは2022年1~6月に6億8969万ドル(991.3億円)のデニム製品をEUに輸出、前年同期比37.26%の成長を記録した。

EUへの第2位のデニム輸出国トルコは、6億407万ドル(868.3億円)の製品を輸出した。世界最大のアパレル輸出国である中国は、10.15%増の2億484万ドル(294.4億円)の輸出だった。

バングラデシュは米国向けでもトップのデニム輸出国で、上半期、前年同期比57.06%増の4億4551万ドル(640.4億円)を輸出した。米国向けデニム輸出第2位のメキシコは上半期に3億6202万ドル(520.3億円)を輸出した。中国は1億8825万ドル(270.6億円)の輸出で第5位だったことが、BGMEAのデータで明らかになった。

年度ベースでは、バングラデシュは2017年以来、EUへのデニム輸出国トップを維持、欧州人の3人に1人がバングラデシュ産デニムを着用しているといわれる。

米国向けは2020年にメキシコを抜いてトップに立った。

バングラデシュのトップデニムメーカーの1つシャシャデニムズ(Shasha Denims)のシャムス・マウムド社長は、デニムの需要は景気後退と相関関係があるとする。

例えば、2007年と2008年の世界的な不況の際には、定期的な洗濯が不要で耐久性のあるデニム製品の使用が大幅に増加したという。

現在、コロナ禍やロシア・ウクライナ戦争の影響で世界的な経済情勢は芳しくなく、消費者はインフレの影響を受けている。

「消費者は耐久性を考えて、デニムを買っています」

マウムド氏によると、国際的な小売業者やブランドは円滑な供給を望んでいるため、米中貿易摩擦が中国からバングラデシュへの発注変更に大きな役割を果たしたという。

「彼らはバングラデシュを安全な目的地として見ています。アコードやアライアンスの提案に従った勧告の実施に伴う職場の安全性の向上は、この産業や国のイメージを明るくしました」

他の多くの供給国が工場を閉鎖する中、バングラデシュの衣料品工場はコロナ感染者が急増しても生産をほぼ維持し、賞賛を浴びた。その結果、国際的な小売業者からの注文が増加した。

世界のデニム市場におけるバングラデシュのシェアは24.64%で、年々増加中だ。

「バングラデシュが高付加価値のデニム製品に移行したことが、成長率を高めた大きな理由の一つです」
BGMEAのモヒディン・ルベル理事は述べた。

「ここ数年、インフラ整備や洗濯機の設置でデニム生産は大きく前進しています。先進的な技術を導入し、生地の品質も向上しています」

ルベル氏は戦争が終結し、世界的な不況の懸念がなくなれば、新しいデニム生産工場が稼働し、デニム製品の売上はさらに増加するとみている。

バングラデシュの単独で最大のアパレル輸出先である米国のデニムジーンズ市場は、今年158億ドル(2兆2710億円)になると推定される。また、中国は2026年に155億ドル(2兆2279億円)のデニム市場となり、年間成長率は7.2%となる見込みだ。

Bangladesh News/The Daily Star Sep 14 2022
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/bangladesh-leads-global-denim-market-3118961
翻訳編集:吉本

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