皮革製品の輸出増加

皮革製品の輸出増加

【The Daily Star】世界的な経済危機が続く中、競合国からの受注移転を背景に、2022-23会計年度(FY23)当初5カ月間(7-11月)のバングラデシュの皮革および皮革製品の輸出収益は、前年同期比17.56%増となった。

輸出振興局(EPB)のデータによると、7ー11月期、輸出業者は5億3750万ドル(738億円)の収益を上げた。前年同期は4億5685万ドル(627億円)だった。

そのうち、皮革履物は前年同期比17.55%増の3億2819万ドル(450億円)、皮革製品は26.89%増の1億5374万ドル(211億円)だった。

一方、皮革出荷額は1.61%減の5557万ドル(76.3億円)だった。

コロナパンデミックで受注が低迷したため、皮革産業はFY20とFY21に深刻な被害を受けた。だが、6月までのFY22には10年ぶりの高水準となる12億5000万ドル(1715億円)となり、復活にそれほど多くの時間はかからなかった。

コロナパンデミックの中、輸入国が中国や他の生産国の依存度を下げ、バングラデシュに注文が殺到したからだ。

履物輸出業者Jennys Shoesのナジル・カーン社長は、冬やクリスマスを前にした需要の高まりのおかげで、革製品や革靴の輸出量が増えたと述べた。

だが、ロシアーウクライナ戦争に端を発した世界危機が収まる気配がないため、この輸出傾向が残りの会計年度も続くかどうかは不明だとした。

カーン氏はまた、保税倉庫の利用に関して輸出業者が直面する課題を解決するよう政府に要請、そのために国家歳入庁と税関の協力を求めた。

「必要な支援が得られれば、輸出業者は収益をさらに高いレベルに引き上げることができるでしょう」
カーン氏によると、輸出実績は伸びているとはいえ、予想をはるかに下回っているという。

「この部門はまだ未組織で、メーカーは原材料や付属品を時間通りに集めることができません。その結果、リードタイムを維持するのに苦労しています」

Leatherex Footwear Industriesのモハンマド・ナズムル・ハッサン・ソヘイル社長は、輸出の伸びはパンデミック以前に比べれば取るに足らないものだという。

「輸出の伸びが60%程度になれば、より良い業績と見なされるでしょう」

バングラデシュ皮革製品履物製造輸出業者協会の副会長は、EPBのデータでは履物と皮革製品の輸出実績は向上しているが、製造業者のシナリオはそれほど楽観的ではないという。

「輸出注文はパンデミック前の水準より40%低いままです」

彼は、低価格の合成皮革で作られた履物製品の世界的な需要が増加しているため、皮革履物より好調だと述べた。

調査によると、世界の合成皮革市場は10年間で年平均8%の成長を遂げ、2030年までに668億4000万ドル(9兆1730億円)に達すると予想されている。

「バングラデシュの革の質の高さとデザインの向上が、海外のバイヤーを惹きつけています。日本やポーランドからも輸出の注文が来ています」
革製品の製造と輸出を行うDesign by Rubinaの経営者ルビナ・アクター・ムンニ氏は述べた。国内メーカーは原材料が国内で入手できるので、比較的に安い価格を提示できるという。

ムンニ氏は、シャバールなめし革工業団地がLeather Working Group (LWG)の認定を受ければ、出荷は大きく前進するという。

認定がない場合、輸出業者は国内で生産されるなめし革の約60%を、国際市場の相場より40%ほど低いレートで中国に輸出しなければならない。同様に完成品輸出業者も、先進国市場に製品を出荷するためには他国のLWG認定工場から原皮を輸入しなければならないからだ。

Bangladesh News/The Daily Star Dec 7 2022
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/leather-maintains-healthy-export-growth-despite-global-crisis-3189411
翻訳編集:吉本

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