浸水地帯が毛布生産拠点に

浸水地帯が毛布生産拠点に

【The Daily Star】シラジゴンジ県カジプール郡パイカルトリ村の中年女性タラバヌ・ベグムさんは、数年前に洪水で家を失い、堤防のシェルターに避難せざるを得なかった。

夫は体が不自由なため、苦労は絶えなかった。家計が苦しくなったとき、親戚が貧しい人に需要があるという古着で毛布を縫う仕事を教えてくれた。

十分な資金がなかったタラバヌさんが毛布商人に相談したところ、電動ミシンを貸してくれ、早速、自宅で毛布を縫い始めた。

それ以来、家族は前だけを向いて進んだ。

現在、タラバヌさんは家族と一緒に、古着1日10~12枚の毛布を作っている。毛布はカジプールのシマルデア毛布市場で売られ、毎日500~600タカ(664~796円)の収入を得ている。

シマルデア村のアンジャナ・ベガムさんも数年前から古着で毛布を縫うようになった。家事をすべてこなした後に3~4枚の毛布を作り、200~300タカ(265~398円)の収入を得ている。

アンジャナさんはシマルデア市場で古着を仕入れ、毛布を作り、再び市場へ持っていく。

タラバヌさんやアンジャナさんのように、カジプールの4カ所の浸水地帯の20~30カ村では古着で毛布を作り、貧しい暮らしを支えている。

約300人の商人もこの仕事に携わる。

「自宅で古着から毛布を作っている人は数千人いて、私たちはそれを国内各地で販売しています」
商人のMdアブドゥル・ラティフさんは、貧しい人や低所得者層が主な顧客で1枚100~170タカ(133~226円)で売られていると述べた。

ラティフさんによると、国中を寒波が襲ったため、シマルデア市場から400~500枚の毛布が売られるなど、毎日数千枚の毛布が販売されているという。

自宅で古着から毛布を作ることは、10年前にシマルデア毛布市場から始まった。今でも古着毛布を販売しているのはカジプール郡だけだ。

自身も5年前に毛布製造工場を設立したシマルデア毛布市場の主要商人の1人、Mdソヘル・ラナさんによると、近辺には15~16カ所の工場があり、冬のピーク時には毎日2万5千~3万枚の毛布を生産しているという。

「今は21台のミシンで1日に2千から2500枚の毛布を生産しています。毛布は300から1200タカ(398~1593円)で販売しています」
中所得者層は450~500タカ(597~664円)の毛布を購入するという。

カジプール郡は国内2番目の毛布産地で、3万人以上が毛布生産に携わる。

織物職人のMdスモン・ホサインさんは数年前に受け継いだ仕事を失い、無職となった。今は毛布製造工場で働いている。

「今は1日に500~600タカの収入があって幸せです」
ホサインさんは、電動機械を使うと労働者1人1日当たりに200~250枚の毛布を簡単に縫うことができるとした。

特派員がシマルデア市場を訪問したところ、多くの学生や様々な年齢の人が工場で働いていた。

シマルデア市場協会のMdアブ・タヘル会長は、冬季にはここから毎日少なくとも3万枚の毛布が全国に運ばれると述べた。通常は2千~3千枚だという。

小さな起業家たちは浸水の被害を受けた郡内数千人に仕事の機会を与えているが、もし政府から財政支援を受けることができれば、毛布ビジネスは拡大する可能性があると述べた。

Bangladesh News/The Daily Star Dec 8 2022
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/sirajganj-backwater-turns-blanket-making-hub-3190411
翻訳編集:吉本

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