女性の活躍でEコマース活気

女性の活躍でEコマース活気

【The Daily Star】女性起業家たちはそのスキルや柔軟性を活かして、バングラデシュのデジタル商取引を活性化させるために重要な役割を果たしている。

国内では多くの困難を乗り越えて、テクノロジープラットフォームでビジネスを始めた数千人の女性起業家が自立、他の人のために仕事を生み出している。

また、手工芸品職人が最終顧客の玄関先まで製品を届け、公正な支払いを確保できるよう支援するなど、国内製品のプロモーターにもなっている。

2006年に学校を卒業したファルハナ・アクター・ラッキーさんは、多くの女性がそうであるように、大手製薬会社の品質管理部門に4年間勤務したあと、結婚を機に仕事を辞めた。

学生時代は成績優秀で、社会人になってからも順調な滑り出しだった彼女は、前途有望なキャリアを諦めなければならず、とても落ち込んでいた。自分らしさを失っているように思えたのだ。

彼女は2020年1月、Facebook上の女性起業家のためのコミュニティ・マーケットプレイス「Women and e-Commerce Trust」に触発され、F(Facebook上の)ビジネス「Farhana’s Dream」を開始、職業上のアイデンティティを取り戻したように見えた。

だが、ノクシカタ(刺繍)などを販売するFarhana’s Dreamの旅は、簡単なものではなかった。

職人が主として農村部に住んでいるため、当初は商品を探すことでさえ大変だった。

「コロナパンデミックでロックダウンが続く中、さまざまな県を訪問するのはとても大変でした」

だが、2021年末になると売上げが上向きになり、ノクシカタを9カ国に輸出するまでになった。

バングラデシュの女性たちは最高級の手工芸品を作ることに長けている。これらの製品は国内外で高い需要があるが、多くの場合、職人たちは適正な価格を得られない。

「そのため職人と一緒に仕事をし、彼らのために適正価格を確保しようとすることは、とてもやりがいがあります」

ラッキーさんは4人を直接雇用し、50人の職人(ほぼ女性)から製品を仕入れる。

バングラデシュではFacebook利用者が4400万人おり、ソーシャルネットワーキングサイトの利用者数で上位10カ国に入っていることから、ここ数年、Fコマースが盛んだ。

コロナパンデミック以降、消費者はコミュニケーションや仕事、購買、娯楽のためにデジタル・プラットフォームに目を向けざるを得なくなり、ほとんどのプラットフォームが登場した。

パンデミック以降に開設されたFビジネスの70%は女性が行い、Instagramビジネスも65%以上増加していると、FacebookのオーナーMetaは昨年3月に述べた。

コロナパンデミックの中、高給取りの仕事を捨て、起業家としての道を選んだ女性もいた。

一流企業の仕事を辞め、Facebookを利用したファッションブランド「Kabbo Konna」を立ち上げたナシド・アンダリブ・ニキータさんもその一人だ。

「当初は趣味で始めました。でも、会社勤めをしながら、同時にオンラインで商品を販売するのは難しかったのです」

彼女が起業家になるという夢を追いかけようとしたとき、家族は反対した。ネットで布を売るのは卑しいことだと考えたからだ。

Kabbo Konnaは毎月約30万タカ(38.7万円)相当の商品を販売、イードシーズンには100万タカ(129万円)を販売する。

起業家たちによると、世界的な景気後退とインフレ率上昇の中、原材料価格の高騰や売上高減少により、Facebookベースのプラットフォームは苦境に立たされている。

Facebookページの投稿を増やし、より多くの人にリーチし、製品やサービスを宣伝するには、決済に必要な米ドル前例のない高騰は彼らにとって大きな頭痛の種となっている。

業界関係者によると、Fコマースの売上はここ数カ月で20%から25%減少しているという。食料品やエネルギー価格の上昇に伴う生活費の高騰の中、人々の財布の紐が固くなりつつあるからだ。

数カ月前まで、1ドルは15%の付加価値税を払った後で105~110タカ(136~142円)程度だった。それが今では120タカ(155円)まで高騰している。

さらに、宅配便や物流サービスの大手は、8月以降、料金を20%ほど値上げした。

「多くの女性がオンラインで商品を販売し、一家の大黒柱となっています。彼らは経済に大きく貢献しています」
Women and e-Commerce Trustのナジマ・アクター・ニーシャ代表はいう。

彼女は景気低迷により、顧客の購買力が低下していると指摘する。
「販売量の少なさは世界的傾向であり、女性起業家は忍耐を続けなければなりません」

中小企業のデジタル小包収集業Delivery TigerのAKMファヒム・マシュルールCEOは、女性主導のオンラインプラットフォームがデジタルコマースシーンの活気を保つのに貢献しているとした。

理由として、第一に顧客は男性よりも女性を信頼していること、第二にオンラインの顧客と販売者のほとんどが女性であることを挙げた。

経済への貢献度は非常に高いにもかかわらず、女性の中小企業はほとんど評価されていない。また、そのほとんどが貿易免許(トレード・ライセンス)を持っていないため、金融機関からベンチャーを拡大するための融資を受けることができない。

銀行は女性起業家に金融サービスを提供するため、女性起業家の銀行口座を個人のリテールバンキング(小口の預金・貸し出し・為替取引などをおこなう)口座とみなすべきだと、マシュルール氏は考えている。

2020年2月、中央銀行はこのような趣旨の指令を出した。それによると、銀行口座を持っている人は、個人のリテールバンキング口座の開設を許可される。その口座では取引制限はない。

Bangladesh News/The Daily Star Mar 7 2023
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/e-commerce-buoyant-riding-women-entrepreneurs-3265106
翻訳編集:吉本

#バングラデシュ #ニュース #女性 #起業家 #Eコマース #Facebook #ノクシカタ #プラットホーム #リテールバンキング

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA