ギグワーカー保護されず

ギグワーカー保護されず

【The Daily Star】15日のセミナーでの発表によると、バングラデシュでは過去10年間でギグエコノミー(フリーランスで単発もしくは短期の仕事を請け負う働き方)が大幅に成長しており、現在約100万人がギグワーカーとして、オンラインのフリーランス、アウトソーシング、ライドシェアリング、配送サービスを提供している。

拡大しているにもかかわらず、政策的支援がないため、ギグワーカーの利益は保護されないままとなっている。質の高い雇用の欠如、仕事の不安定さ、仕事中の怪我に対する保険の欠如が、彼らにとって大きな問題だ。

「多くのプラットフォームワーカーの雇用契約はあいまいです」
バングラデシュ国際戦略研究所 (BIISS) のモハマド・マフズ・カビール調査部長は、ギグエコノミーの課題と機会に関する論文を発表しながら述べた。

カビール氏は、国内でのライドシェアリングや食品や荷物の配達、フリーランスの成長から見られるように、ギグエコノミーの拡大が雇用を生み出しているとしたうえで、 これで労働者の懸念が減ったわけではなく、プラットフォーム内およびプラットフォーム間の両方で、ギグワーカーの収入に大きな変動が見られると述べた。

一方、バングラデシュのライドシェアリング産業は2億5900万ドル(345億円)の価値があり、今後5~7年で10億ドル(1332億円)に達すると予想した。

「プラットフォーム経済モデルは、この部門がキャッシュフローと柔軟な労働時間を提供できると感じているため、労働者を引き付け続けています」

インターネットアクセスとスマートフォンの可用性は、バングラデシュのギグエコノミーの成長と拡大に重要な役割を果たしてきた。

一方、ギグエコノミーが成熟したため、データ保護や結社の自由と団体交渉、労働者の利益を保護するための労働安全と社会保障などの政策が必要だ。

「ライドシェアリングサービスの提供者が事故に遭った場合、その人に対する保険による保護はありません。配達の場合も同様です」
カビール氏は、一部のプラットフォームベースの企業は保険を提供しているが、バングラデシュではそれはまだ見当たらないと述べた。

BIISSのシェイク・ポシャ・ハビブ・ウディン事務局長は、政策やデジタルインフラ、支援サービスを適切に組み合わせて多くの人に雇用を生み出すギグエコノミーは、国の成長エンジンになる可能性があるとし、バングラデシュにとって有益だと述べた。

一方、その道のりには複数の課題もあるとした。バングラデシュには独自のギグ市場がないため、国内フリーランサーは他国のデジタルプラットフォームを介して作業する必要がある。このため、フリーランサーは受注するためにより多くの時間を費やさなければならない。

また、外国のウェブサイトの支払い方法は、バングラデシュのフリーランサー、特に農村部に住むフリーランサーにとって難しいように見えるとウディン氏は述べた。

バングラデシュコンタクトセンター・アウトソーシング協会のワヒド・シャリフ会長は、アウトソーシングの最大市場は米国、欧州、日本だとした。

また、アウトソーシング市場は非常に大きく、バングラデシュにチャンスがあるが、必要なのは適切な政策と支援だとした。

一方で他の課題もある。

「多くの学卒者がやって来ますが、彼らはスキルを持っていません。ベンガル語で適切に書いたり、話したりすることさえできません」
シャリフ氏はコミュニケーションスキルを向上させる必要性があると強調したうえで、国際社会にバングラデシュが重要な目的地であることを知らしめるブランディングが必要だと述べた。

ApexDMIT社のマイク・カジ創設者兼最高経営責任者は別のプレゼンテーションで、言語の問題とコミュニケーションスキルが大きな課題だとしたうえで、金融、医療、グラフィックス、人工知能などの特定分野で、スキルを持った人材が不足していると述べた。

Bangladesh News/The Daily Star Mar 16 2023
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/interests-gig-economy-workers-remain-unprotected-experts-3272496
翻訳編集:吉本

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