カニの輸出回復

カニの輸出回復

【The Daily Star】新型コロナウィルス感染症の発生後に勢いを失っていたカニの輸出量が回復傾向となり、沿岸地域の養殖業者に新たな活力を与えている。

水産省(DoF)のデータによると、バングラデシュは過去2会計年度、主要輸出先である中国などの輸入国の規則に従って年間約7500トンのカニを輸出した。

2022ー23会計年度(FY23)のカニの輸出量は7452トンで、前年度より若干減少したが、3年前よりは増加した。

一方、輸出促進局(EPB)のデータによると、FY23のカニの輸出額は前年比26%減の870万ドル(12.7億円)だった。だが、7月の輸出額は前年比71%増の94万ドル(1.37億円)だった。

この回復は、輸出を促進するためにカニとウナギに関する中国当局の要求に沿って、水産省が輸出業者に対する証明書の発行を開始したことで顕著になった。

2020年6月、一部の積荷から鉛とカドミウムが検出されたことを受け、中国はバングラデシュからのカニとウナギの輸入を一時停止した。

そのため、中国税関総署(GACC)はバングラデシュからのカニとウナギの輸出に関して規制方針を打ち出した。

水産省はその後、カニの汚染を減らすための監視システムを開発、また安全な飼育方法について養殖業者を訓練し、通関前の検査を開始した。

「私たちは現在、GACCの基準に沿った証明書を発行しています。また、中国当局の要件を満たすよう養殖業者や関係者を訓練しています」

「いい値段が付き、利益が得られると、養殖業者はカニの飼育に新たな関心を示しています。カニの死亡率も低下してきました」
水産省魚類検査品質管理部のサジト・チャタジー副部長は述べた。

2014ー15会計年度、バングラデシュは過去最高となる1万2558トンのカニを輸出。 その後、輸出は減少し始め、沿岸地域、特にクルナ、バゲルハット、シャトキラ県の多くのカニ養殖業者に損失をもたらした。

だが、2021-22会計年度、中国が国内輸出業者5社に許可を与え、輸出が再開されたことで、輸出量は回復傾向を示し始めた。

中国から許可を得た輸出業者は現在14社、 さらに18社が申請し、中国当局が審査している。

「今年は前年より多くの輸出の注文を受けています」
バングラデシュ生鮮冷蔵食品輸出業者協会のシャカワト・ホセイン・スモン事務局長は述べた。

スモン氏は、生産したカニの90%を中国に輸出しているとしたうえで、タイやマレーシアも主要な輸出先だと補足した。

「カニは高価ですが、中国では人気のある食べ物です。 現在、中国市場でインドネシアやフィリピン、ミャンマー、インドの輸出業者と競争しなければなりません」

国内最大のマングローブ林シュンドルボンに近いクルナ県ダコペ郡パンカリユニオンのカニ養殖業者ジャヒドゥル・ラフマン・ミルトン氏は、特に2020年と2021年に輸出の落ち込みで損失を被り、多くの養殖業者がカニの飼育を中止したと述べた。

「しかし、昨年以来、カニの需要が急激に回復したことがわかりました。需要と価格の好調は今年も続いています。収入も増えました。地域の多くの養殖業者はカニの養殖を再開する準備をしています」
ミルトン氏は孵化場の数を昨年の2カ所から4カ所に倍増させた。

養殖業者は川や自然水域で捕獲した小型のカニを、中国を含む東アジアや東南アジアで旧正月が祝われる主要な販売期(1~3月)向けて、12月までほぼ3カ月間飼育する。

Bangladesh News/The Daily Star Aug 18 2023
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/crab-exports-recovering-pandemic-loss-3396891
翻訳編集:吉本

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