ロアヌの爪痕(前)

ロアヌの爪痕(前)
サイクロン"ロアヌ"が通り過ぎた後に爪痕が残った。この影響でチッタゴンやコックスバザール、ボーラ沿岸部のいくつかの郡では数千人がホームレスとなった。

政府の担当者によると上記3県では10万軒近くの家屋が損傷し、15万世帯がサイクロンの被害を受けたという。だが被害状況の確認はまだ完了していない。

多くの家は崩れ落ち、物は失われ、穀物は駄目になり、魚の養殖場は流された。

チッタゴン県バンシュカリ郡は被害が最もひどい地域の一つだ。昨日までの嵐で海水が押し寄せ、今も浸水状態が続いている。

長さ130キロメートルの堤防のうち30キロメートルが損傷した。このため村人は損傷部分で堤防が決壊し、海水が自分たちの家や畑に流れ込んでくるのではないかという不安と闘っている。

ボーラ県タズムディン郡の住民のうち1万人はサイクロンで家を失い、食料が不足している。48時間が経過した今でさえ、村人の多くは政府から何の援助もないという。

"ロアヌ"は21日、最大風速88キロメートル/時で沿岸部に上陸し、激しい雨を降らせた。チッタゴン、コックスバザール、ボーラ、ノアカリ、ポトゥアカリ、ラクシュミプールでは、少なくとも23人の死者がいると見られている。今も多くの人々が屋外での生活を強いられる。

モファッザル ホサイン チョードリー マヤ災害対策大臣はバンシュカリ郡カンカンバド(Khankhanbad)ユニオンの被災地を訪れ、犠牲者12人世帯に対し、1世帯につき2万Tk(約2万7935円)の援助を行った。

訪問にはモシャラフ ホサイン住宅公共事業大臣も同行した。両大臣は自治体に対し、被災者への食料や水の配布といった適切な救援を行うよう指示した。

農業普及局(DAE)の発表によると、チッタゴン管区ではアウス米の苗床400ヘクタールがいまだに水没している。さらにキンマ農園360ヶ所や菜園3100ヘクタールも被害を受けているという。

The Daily Star May 24 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/roanu-puts-thousands-peril-1228477