ムヒト大臣の頭痛(後)

ムヒト大臣の頭痛(後)
バングラデシュ統計局によると、2015-16会計年度全体の投資額はGDPの29.38%で、そのうち民間部門は21.78%だった。5年前、民間部門は22.5%だった。

一方公共部門への投資は5年前の5.76%から7.6%へ上昇した。

公共部門投資が上昇しているが、それは民間投資の代わりにはならない。政府は民間投資を後押ししようとしているが、その対策は業界で信頼を得るには十分ではないようだ。開発のための包括的金融研究所のムスタファ K ムジェリ(Mujeri)所長はいう。

だが民間部門の信用の伸びが、ここ数ヶ月で好転し始めたことは良いことだ。ムジェリ氏は付け加えた。

FDI流入額はGDPの1%を下回る。バングラデシュは昨年16億ドルだったが、2021年までに中所得国の地位を得るという夢を実現するには、年に約54億ドルが必要である。

対照的にミャンマーのFDI流入額は、前年の80億ドルから増加して94億ドルだった。パキスタンの2015年FDI流入額は26.8億ドルだった。

バングラデシュ経済の主要な生命線の一つである海外送金は心配なことに、ここ数ヶ月間減少している。

政府の貧弱な予算執行能力も懸念事項だ。

アナリストは予算の規模は段階的に上昇してきているが、執行能力と支出の質が比例していないという。

これは財務省のデータでも明らかである。非開発あるいは歳入予算1.85191兆Tk(約2.52兆円)のうち、利払いが25%以上を占め、政府はわずか30.7%しか使用できなかった。だが10メガプロジェクトの開発業務を優先させ、そのため次年度予算で約1870億Tk(約2543億円)を割り当てることは心強い。ムジェリ氏はいう。

2010年、政府は重要な公共インフラサービス開発を進めるため、官民連携(PPP)政策と戦略を発表した。

それ以来政府機関や職員の能力不足のため、この分野にあまり動きがない。PPPは難しいテーマであり、バングラデシュはPPPを行う能力が欠けている。とマームード氏はいう。 

The Daily Star June 2 2016
http://www.thedailystar.net/business/slowdown-investment-headache-muhith-1233019