環境に優しい三輪自動車

環境に優しい三輪自動車
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電動リキシャは毎回の充電で960ワット以上の電力を消費する。

低コストの国内乗り物メーカー"ビーヴァテク(Beevatech)"社は数年前、バッテリー駆動リキシャを開発したとき、ダッカの街は文字通り三輪自転車であふれ、そのほとんどは違法に接続された電源から充電されていた。

間もなくリキシャは今までにない速度と体力を必要とするペダル漕ぎの削減で、リキシャ引きの間でかなりの人気を得た。

だが電動リキシャやブレーキは速度(時速40キロ以上)を制御するのに十分ではなく、事故が多発する乗り物になった。そのため政府は通りからリキシャを排除することを決めた。

5年後、ブラック大学有志はビーヴァテクと共に、電動三輪車の列がバングラデシュ国内外の道路を現実に走行する夢を再燃させた。

世界銀行の出資で、インフラストラクチャー開発株式会社(IDCOL)とブラック大学の制御応用センター(Carc)は三輪車初となる画期的な回転力センサー技術を結集し、環境に優しくて、費用効果の高い太陽光電動三輪車の試作品を開発した。

Carc責任者でブラック大学電気・電子工学学科(EEE)のAKM アブドゥル マレク アザド教授はここ数年の間、研究者グループを率いてPV(太陽光発電)パネルや回転力センサーペダルを搭載した電動三輪車、電動アシスト旅客運送車、貨物輸送車、救急車の試作品を開発してきた。

三輪車は回転力センサーと太陽光モーターが速度上昇を補助し、リキシャ引きがより少ない力で漕げるよう設計されている。車輪と車体は速度に耐え、道路の荒れた舗装に対応できるように設計されている。

アザド教授の研究開発チームは開発研究エンジニアのアタール ラーマン氏、ジャバール アル ラシッド氏、シェリ ジャハン チョウドリー氏で構成されている。

国営企業IDCOLが2015年中頃に世界銀行の100万ドルの基金のプロジェクト融資を受ける以前から、Carcは送電網内外の地方集落用に太陽光アシスト電動リキシャの原型を造るため、米国の電気電子技術者協会(IEEE)の人道技術スペシャル・インタレスト・グループ(SIGHT)から、小さな資金を受け取っていた。

米国ニュージャージー州で開かれた委員会の会議でSIGHTチームは、ブラック大学にあるCarcの研究施設を訪問し、ウガンダや東アフリカで三輪車を複製のため必要な措置をとることに興味を示した。アザド教授はその場いた。

IDCOLの再生可能エネルギー担当のマファズル ラーマン氏はデイリースターに対し、結果に好印象を抱いていると話した。
「ブラック大学によって開発された試作品は見込みがありそうです」

まもなくIDCOLは規模を拡大し、大量生産の方法を議題にあげるため、ブラックービーヴァテクによって開発された乗り物を含め、太陽光をベースとした技術の講習会を開く予定だ。

アザド教授はデイリースター紙にガンダとサバルで実地試験を行い、性能評価やリキシャー引き、乗客、患者、商売人、ほかの職業の人からのフィードバックに従って必要な改良を行なったと話した。

彼は目的別に3つの移動モードを開発した。旅客運送業者は乗客に快適な乗り心地を提供するために使う移動モード。患者を家から病院へ運ぶために必要な医療機器を乗せた救急車モード、大量に様々なお店に関連した米袋、薬、野菜などの商品を運ぶための貨物車モードだ。

実地テストの結果によると、太陽光パネルの補助や回転力センサーペダル技術による走行可能距離範囲は、1日当たり80~90キロだということが明らかになった。これは従来の電動リキシャーの3倍の走行距離だ。

この乗り物は時速35キロ~45キロで走行可能だ。

屋根に設置された太陽光パネルは移動中でも停止中でもバッテリーの充電を助ける。

開発されたリキシャーの最も魅力的な特徴の一つは、人力三輪車に比べ、人力で漕ぐ力がかなり削減された画期的な回転力センサーペダルの搭載だ。

バッテリーに充電された使用可能な電力の72%が、太陽光パネルと回転力センサー技術で賄われる。回転力センサー技術はバッテリー使用が減るため、従来の電動リキシャのバッテリーに比べて寿命が延びる。

従来の電動リキシャは2~3人しか運べなかったのに対し、開発された旅客運送車は1度で6~8人運ぶことができる。そのため間違いなくリキシャ引きの収入を増やすことができる。社会経済利益を送電網内外の地方集落にもたらすことを教授は願っている。

アザド教授は実地試験の経験に基づき、3種類全てのリキシャは全8個のバッテリー(各12ボルト・50アンペア)、さらに総走行可能範囲を伸ばし、乗り物の機器の安定性のため500ワットのブラシレス直流モニター2個、国内の送電網で充電する影響を減らすため400ワットの太陽光パネルを搭載し、より小さい車輪と細い心棒を使用するよう改良したと話した。

安全性に対応するため改良された救急車は、後輪ブレーキシステム、逆回転ギアスイッチ、ミラー、トリプルドラムブレーキ、前輪と後輪両方の衝撃吸収装置、サイレン、ライトが搭載され、でこぼこの地面の走行時の安定のため、三輪車の土台の全ての幅が広げられたと教授は補足した。

The Daily Star Oct 21 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/improvised-new-look-3-wheelers-the-making-1301812
翻訳:米澤
#バングラデシュ #ニュース #リキシャ #三輪自転車