MFS口座数急増

MFS口座数急増
バングラデシュ銀行が取引限度額を引き下げた影響で、2月、モバイル金融サービス(MFS)の口座数は大幅に増加した。

モバイルマネー口座実動数は1月に比べて44.85%増の2390万件になったが、取引総額は11.42%減少した。

バングラデシュ銀行の報告によれば、2月時点の口座総登録数は18.89%増、4990万件になったという。

限度額引き下げにより取引額が減少することは予測できたが、口座の実動数が増加したことは驚きだと業界関係者はいう。

「従来通りの取引額を維持したければ、新しい口座を開設する必要がありました。利用者たちはそうしたのです」
MFSサービス"ロケット"を運営する大手MFS業者、ダッチ=バングラ銀行のモハンマド・アブル・カシェム・シリン代表取締役は話す。

言い方を変えるなら、従来は10個のSIMを取引に使っていたモバイルマネー利用者は、現在は同じ額の取引を行うために15から20個のSIMを使うということだ。「これが、現状での唯一の違いです」とシリン氏はいう。

従来は“お財布携帯”に1日2万5千タカ(3万4500円)を入金することが可能で、出金可能額も同じだった。だがバングラデシュ銀行が2月1日に施行した規定により、1日の取引額は入金が1万5千タカ(2万700円)、出金が1万タカ(1万3,800円)までとなった。

バングラデシュ銀行マネジメント研究所(BIBM)のモハンマド・マーブブル・ラーマン・アラム准教授は、口座数増加は取引限度額引き下げの結果なのは明白だという。

「始めはポジティブな結果に見えますが、本当の結果を見るには数カ月待たねばなりません」
バングラデシュ銀行スポークスマンのスバーンカル・サハ氏は取材に対し、MFS口座数の増加が異常に思えると話す。

「取引限度額低下が原因だという可能性はありますが、結論を出すにはもうしばらく待つ必要があります」

ダッカ(Dhaka)のモハマドプール(Mohammadpur)地区イクバル通りにある匿名希望のMFS代理業者は、限度額の引き下げはモバイルマネー利用者を不便にしたが、その影響を埋め合わせようとしたことが新規口座の開設につながったと話す。

「2月第1週、取引量と取引総額の両方が40%減少しました。しかし、新規口座開設後、これらは持ち直しました」

1日のMFS平均取引額は1月は84億200万タカ(116億円)だったが、2月は79億7400万タカ(110億円)に減少した。

バングラデシュ銀行の報告は、代理業者数は3.65%減の69万6722軒になったとする。規定施行後、MFS提供業者はよりコンプライアンスが厳格になったという。違法行為を理由に、多くの代理店提携が取り消されたからだ。

MFS決済の様々な部門の中で、給与支払いが最も影響を受けた。バングラデシュ銀行のデータによると、1月時点では34億9210万タカ(48億2千万円)の給与がMFS経由で支払われていたが、2月は26億230万タカ(35億9千万円)まで減少したという。

MFS提供業のある経営者によれば、取引限度額が引き下げられたことで、モバイルマネーで従業員の給与を支払っていた企業の多くが、同様の支払いができなくなったという。

この経営者によると、学生や衣料品労働者、小規模起業家が最も影響を受けているという。取引限度額引き下げの主要な目的の一つは、正式な銀行チャネルを経由して送金を行わせることにある。

だが2月時点の銀行経由の送金額はむしろ減少し、前年比17.6%減の9億3600万ドル(1035億円)になった。現会計年度で最も低い数字だ。

シリン氏はこれより以前、バングラデシュ銀行がMFS口座からの現金払いをブロックするよう提案している。これだと利用者はモバイルウォレットを購入と支払いに使用できるが、現金での出金には使えない。

「規制側が我々の提案を考慮すれば、業界はより成熟し、キャッシュレス社会に移行する助けとなるでしょう」

取引限度額を引き下げるだけでは、詐欺の阻止には効果が無いとアラム教授はいう。
「バンキング規制者は楽観的に考えなければなりません」

現在MFSライセンスを保有する業者は19社あり、そのうち17社がサービスを提供している。だがbKashとロケットの2社が市場シェアの99%を占めている。

The Daily Star Mar 28 2017
http://www.thedailystar.net/business/mfs-accounts-soar-amid-cuts-transaction-limits-1382527
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #モバイルバンキング