世銀、1.13億ドルを提供

世銀、1.13億ドルを提供
政府は5日、天気予報や早期警戒システム、気象・気候サービスなど、国内の気象・水文情報システムを最新のものにするため、世界銀行との間に1.13億ドル(125億円)の資金提供協定を締結した。

バングラデシュ天候気候サービス地域プロジェクト(BWCSRP)が、国内の天候、水系、災害リスク、気候情報システムサービスの強化を支援する。ネットロコナ(Netrakona)、スナムガンジ(Sunamganj)、ラジシャヒ(Rajshahi)、ナオガオン(Naogaon)の4県で、鉄砲水や雷雨、日照りに対する地域レベルの早期警戒システムの試験運用が行われる。報道発表によれば、試験運用では100万人以上が恩恵を受けることになるという。

プロジェクトの一環として農業気象情報システムのポータルが設けられ、487郡に農業気象情報案内所が、4051ユニオンに農業気象情報掲示板が設置される。これにより3万世帯以上の農家が天候や水に関係する情報にアクセスでき、不確定な気候に対処する計画や判断が行えるようになる。

「バングラデシュはたびたび過酷な気象に見舞われているため、信頼できる気象予報や気象情報不足は人々の命やGDPの16%、人口の45%の雇用に貢献する農業を始めとした主要部門の生産性を損なう可能性があります」
世界銀行バングラデシュ・ブータン・ネパール事務所長のキミアオ・ファン氏は話す。

「プロジェクトでは信頼性があり、体系立った気象・気候情報を保証することで災害への備えを強化するとともに、農家が気象変動により良く適応できるようになり、結果として生産性が向上します」

バングラデシュは世界で最も災害を受けやすい気候に脆弱な国の一つで、たびたび洪水や日照り、サイクロンに見舞われ、生命や経済に大きなダメージを受けている。今回のプロジェクトは知識の共有や予報の経済活用、地域への協力支援を通じ、災害への備えと打たれ強さを改善する。プロジェクトは地域や世界のモデリングに取り組んでいる国際機関の、少なくとも5団体を支援する。

「世界的にバングラデシュは、災害への備えに関して有名です。我々はこのプロジェクトを通して気象のパターンが1つの国だけに制限されるのではないことに気付かされました。近隣国とより広範囲の協力を行い、気象・気候観測の枠組みを近代化することで、地域レベルの早期警戒システムをさらに改善しようと考えています」
経済関係局担当秘書官のカジ・ショフィクル・アザム氏は話した。

アザム氏とファン氏が双方を代表して署名を行った。

報道発表によれば、資金は世界銀行の無利息供与部門である国際開発協会(IDA)がゼロ金利で提供し、満期は38年、6年の猶予期間が設定され、0.75%の手数料がかかるという。

Prothom Alo Apr 05 2017
http://en.prothom-alo.com/economy/news/144411/Govt-gets-113m-WB-financing
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #気象