デジタルアイランド宣言

デジタルアイランド宣言
政府は昨27日、国内で最も遠隔地にある島の一つコックスバザール(Cox's Bazar)県モヘシュカリ(Moheshkhali)島を"デジタルアイランド"に定めた。5年間で世界の手本にすることを目指す。

シェイク・ハシナ首相は、"デジタルアイランド・モヘシュカリ"プロジェクトの開始宣言を行った。このプロジェクトはモヘシュカリ島を高速インターネットに接続したものだ。

モヘシュカリ島には全長22キロメートルの光ファイバーケーブルが設置された。これにより、国内経済に大きく貢献する可能性のあるモヘシュカリ島は、バングラデシュ本土や世界全体とデジタル的に接続されたことになる。

「モヘシュカリは宝物ですが、これまで適切に活用することができませんでした」
首相はいう。

ジュナイト・アーメド・パラクICT担当国務相によれば、モヘシュカリ島は漁業やビンロウや塩で有名だが、通信手段がなく、地元農家は商品を殆ど売り込むことができなかった。

「我々は既に電子取引所を設置しており、商人や農家はそこで研修をうけたり、新しい事業窓口を開設することができます」
バラク国務相はゴノボボン(首相官邸)で行われたプロジェクト立ち上げのビデオ会議で、現地からメッセージを発信した。

2.23億タカ(3.05億円)のこのプロジェクトは、バングラデシュ政府とコリアテレコム(KT)、国際移住機関(IOM)が共同で実施し、2018年9月に完成する予定だ。

この仕組みにより、島内全ての施設に高速ブロードバンドが接続され、さらに情報技術へのアクセスが改善される。

またブロードバンド接続により、島内40万人の住民は農業や教育、保健、その他の政府系サービスに関する電子アクセスが可能となる。

このプロジェクトにより、既に25カ所の教育機関や政府系機関が高速インターネットに接続されたとパラク国務相はいう。

プロジェクトは複数の非政府組織や携帯電話会社も政府へ支援を行った。政府はこの他にも、島民の暮らしを大きく改善できるようなパートナーを探しているとパラク国務相は話す。

国務相によれば、インフラやサービスの監視はKTとIOMが実施するという。

昨2016年2月、情報通信技術省はKTとの間で、モヘシュカリ島をデジタルアイランドにする旨の了解覚書に署名した。

モヘシュカリの教育率は非常に低かったため、政府は教育を受けていない人々を人的資源に転換することを目指したとパラク氏。

「今後5年以内に、モヘシュカリには発電所と海港が設置されます。したがって技能のある人が多数必要となり、島民がその源になれるのです」

首相によると、政府は他の遠隔地にも段階的にデジタルシステムを導入する予定だという。

「バングラデシュ初の人工衛星が軌道上に打ち上げられれば、さらに多くの施設が利用できるようになるでしょう」
首相は立ち上げ式の際に話した。

プロジェクトにより、モヘシュカリの人々は全世界に手が届くようになるだろう。世界の事を知り、国内外の人々と繋るのだから。

プロジェクトの実施により、島民はより良質な教育施設や医療施設が提供され、巨大な雇用機会が生み出されると、ハシナ首相。

IOMのサラト・チャンドラ・ダス使節団長、コックスバザールのアリ・ホサイン県令もモヘシュカリ島からビデオ会議に参加した。KTのチャン・ギュウ・ハン経営責任者兼会長は韓国ソウルから会議に参加した。

ゴノボボンにはH・T・イマム首相顧問、タラナ・ハリム通信担当国務相、アン・ソン・ドゥ在バングラデシュ韓国大使が出席した。

The Daily Star Apr 28 2017
http://www.thedailystar.net/frontpage/maheshkhali-declared-digital-island-1397659
翻訳:長谷川
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