LDC卒業に向けて

LDC卒業に向けて

【The Daily Star】卒LDC(後発開発途上国)時代、バングラデシュは貿易特権がなくなり、輸出関税問題に直面するため、グローバルな競争力を高めるには、国内事業のコスト削減が必要だと、著名なエコノミストが述べた。

「LDC卒業後も国際市場で競争力を維持するには、国内市場のコストを削減し、相殺しなければならないでしょう」
政策対話センター(CPD)の著名研究員ムスタフィズル・ラーマン氏は述べた。

また、早急な対策として、バングラデシュはカナダや日本、中国、インドなどの主要貿易相手国とパートナーシップを結び、EUと同様の市場アクセスの優遇措置を拡大すべきだとした。

EUは2026年以降、さらに3年間、関税優遇措置を継続する。

ラーマン氏によると、中国は島嶼国と特別協定を結んでいるため、卒業後もサモアに同様の関税優遇措置を与えているという。

バングラデシュは、少なくとも5年間の優遇措置延長を目指して、主要貿易相手国と交渉すべきだ。それが難しい場合、少なくともEUが提供する3年間の延長は確保したいとラーマン氏。

「同様に、インドと包括的経済連携協定の締結を積極的に推進し、関税優遇措置を受けられるようにすべきです」

ラーマン氏は、CPDが主催する「LDCグループからの脱却:勢いのある卒業戦略」をテーマにしたウェブ対話集会で基調講演を行った。

集会には大臣や政府高官、研究者、政策立案者、輸出業者、企業家らが参加した。

ラーマン氏はまた、バングラデシュがLDC卒業後も安価な救命薬を生産し続けることができるよう、医薬品成分(API)パークを早急に機能させるなどの対策を講じるよう呼びかけた。

知的財産権の貿易関連側面(TRIPs)に関する協定が失効した後、国民は現在の8倍の価格でインスリンを購入しなければならなくなる。また、卒業後には国内市場の薬価も値上がりするとした。

バングラデシュは2008年にAPIパークを開発するため、10億タカ(13.2億円)のプロジェクトを開始した。パークは2023年から稼働する予定だ。

「APIパークの完成は非常に重要です。そうでなければ、製薬業界は国民と共に大きな問題を抱えることになるでしょう」

国内製薬会社はAPIパークが機能しなければ、10億ドル(1110億円)の原料を輸入しなければならない。

2500億タカ(3303.6億円)規模の国内製薬会社は、国内需要の95%以上を満たし、毎年1.3億ドル(144.3億円)の輸出を行う。

バングラデシュの輸出の約70%は、世界でもトップクラスの特恵関税にカバーされている。そのため、卒業する12のLDC中、最も高い関税の上昇に直面することになる。

Bangladesh News/The Daily Star Mar 5 2021
https://www.thedailystar.net/business/news/cut-cost-doing-business-compete-post-ldc-era-2055261
翻訳編集:吉本

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