ロヒンギャ児童に学び場を

ロヒンギャ児童に学び場を
【The Daily Star 】コックスバザール(CoxBazar)の難民キャンプに暮らすロヒンギャの子どもたち14万5千人強は、新しい学年が始まり、ユニセフが支援する学習センターへ通うようになった。

ミャンマーの暴力から逃げてきた子どもたちに教育を提供しようと、キャンプ全体で約1600の学習センターネットワークを構築するという人道的コミュニティの大きな努力によるものだが、いまだにアクセスできない他の子どもたちに手を差し伸べられるか注目が集まっている。

23日のユニセフのプレスリリースによると、5千人の教師とロヒンギャボランティアによって学習センターを2500カ所に拡大し、最終的に26万人の子どもたちが学校へ行けるようにすることが目標だ。

「ロヒンギャ難民危機は、迅速な対応を要求しなければならない規模です」
バングラデシュユニセフのエドゥアード・ベイグベーダー代表はいう。

「しかし、私たちは差し迫ったニーズにしか応えることができず、すべての子どもに届けられてはいません。今年は一人一人が受ける教育の質の向上に焦点を当てながら、より多くの子どもたちにサービスを拡大することを目指しています」

より多くの学習センターを建設しようという活動は、ユニセフがキャンプで暮らす子どもたちに質の高い教育へのアクセスを増やそうと発表した広範囲にわたる包括的な構想の一部だ。

「私は一カ月ほど授業に来ています」
ミャンマーで4年生まで勉強していたミナラさん(11歳)はいう。バングラデシュ到着後に通った学習センターは泥だらけで暑すぎたので、彼女は通うことを諦めた。

今、彼女はユニセフパートナーのCODECが運営するクトゥパロンキャンプの新しい教室に参加して、「ここは快適です」と笑う。
「泥だらけの床はありませんから」

盲目のモタラブさんは(12歳)は学校に通う障がい者600人のうちの1人。去年、学校へ行くことを許可するよう、先生が彼の母親を説得した。学校に行ってから目に見えて明るくなり、より外出するようになった。今は詩を楽しんでいる。

学習モジュールや授業計画の拡大に伴い、教育の質も改善された。新旧の教師が開発研修プログラムに参加している。

「多くの子どもたちが銃創やひどい暴力を被り、移動性やサービスアクセスが制限されてしまっています。ここでは身体的障がいや視覚障がい、言語障がいを持つ子どもたちを多く見かけます」
ユニセフコックスバザールのイファット・ファーハナ教育官はいう。

 「彼らはみな教育を受ける権利を持っています。より多くの学習センターや教師と共に、子どもたちが学び、成長し、可能性を実現させることを支援するため、すべての子どもに手を差し伸べたいと思っています」

ユニセフは青年たちに知識や職業技能を身に付けさせる教育訓練を行うことも目指している。

現在、難民キャンプに暮らす15歳から24歳までの青年の97%はどんな教育も受けていない。彼らは児童婚や児童労働、人身売買、虐待、搾取に対して極めて脆弱だ。

昨年出されたユニセフの報告によると、緊急の行動を取らなければ、10代の若者は失われた世代になる危険性があるという。

「ユニセフは最も手の届きにくい子どもたちに教育を提供しようと努力しています。私たちの目的は人生を歩んでいけるよう、彼らに必要な知識とスキルを身に付けさせることです」
ベイグベーダー氏は話した。

Bangladesh News/The Daily Star 24 2019
https://www.thedailystar.net/rohingya-crisis/over-145000-rohingya-kids-return-school-in-bangladesh-1691719
翻訳:吉本
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