失業する受入れ側

失業する受入れ側
【The Daily Star】モハマド・サハウディンさんは、かつてコックスバザール(Cox’s Bazar)県ウクヒア(Ukhia)郡クトゥパロンで農家をやっていた。彼は地元モスクから30年に渡って借りた4エーカーの土地で農業に従事し、全国賞を受賞したこともある。

だが、モスク側は昨年賃貸契約を取り消し、ロヒンギャ難民流入後に働き始めたNGOに土地を貸し出した。

「私は最終的に農業を辞め、人力車引きになることを余儀なくされました」
58歳になったモハマドさんは話した。

同様にこの地域の多くの漁師は、ロヒンギャ流入後のナフ川での漁業禁止を受け、職業を変えなければならなかった。

「私は漁船を所有しています。しかし今、地元市場に野菜を売っています」
20年近く漁師だったジョイナル・アベディンさんは話した。

7月に発行されたUNDP(国連開発計画)とPRIの報告書によると、丘陵の森林伐採で、約5千エーカーの土地が使えなくなっているという。

テクナフ(Teknaf)郡やウクヒア郡の地下水も、ロヒンギャ難民75万人の需要を満たす過剰な採取のため、急速に減少している。

『ホストコミュニティへのロヒンギャ難民流入の影響』と名付けられた報告書では、元々の住民世帯の約20%が、井戸水
や管井戸、浅いポンプの水が枯渇するなど、地下水位の低下に起因する問題があるとしている。

難民キャンプ周辺の地下水位は、5から9メートル低下したと報告している。灌漑井戸でさえ少しずつ枯渇しているという。

「以前は水面下4.6から6メートルで水を得ていました。しかし、今では不可能になっています」
ウクヒア住人のフマユン・カビール・チョウドリーさんは本紙に話した。

この報告書は、コックスバザールの404サンプリング世帯で実施したミクロ調査に基づいて記された。 

密集した難民キャンプのトイレは、飲料水源に近すぎる。これにより、糞便感染や多くの病気発生の可能性が大幅に増加した。

「テクナフは農業生産用の水不足に直面している。糞便汚染は現在、5分の4以上の水源に存在している」

森林局によると、ロヒンギャ流入と難民キャンプは、5500万ドル(61.04億円)相当、約4818エーカーの森林保護区を使い果たしたという。

難民の毎日の調理用燃料として、75万kgの木材や植物、根が集められたと推定する。

地元住民は、労働市場が難民に支配されていることも訴える。

報告書によると、コックスバザール県の賃金は過去2年間で6.7%上昇したが、テクナフ郡とウクヒア郡では平均20%減少したという。

2017年8月以降、ミャンマーによる弾圧で、約75万人のロヒンギャがバングラデシュへ逃れて来た。彼らはテクナフとウクヒアの難民キャンプに住む。

それより以前にミャンマーの弾圧から逃れた約30万人も、バングラデシュに住んでいる。

Bangladesh News/The Daily Star Sep 2 2019
https://www.thedailystar.net/backpage/unemployment-hit-hard-cox%E2%80%99s-bazar-local-community-after-rohingya-refugee-influx-1794076
翻訳:吉本
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