地域貿易圏に焦点を:専門家

地域貿易圏に焦点を:専門家

【Prothom Alo】専門家らは29日に開かれた「バングラデシュ貿易投資サミット2021」4日目の「アジア太平洋とバングラデシュ:経済的潜在力の活用」と名付けられたウェブセミナーで、バングラデシュは貿易と投資を誘致するため、地域貿易圏にもっと焦点を当てるべきだと述べた。

また、バングラデシュはアジア太平洋地域の戦略的な場所に位置しており、この地域で活気ある地位を築くには経済的潜在力を活用する必要があり、そのためにはこれまで以上に政策改革、製品の多様化、市場の多様化、ビジネスプロセスの簡素化、競争力のある税・関税制度、インフラ整備などに取り組む必要があるとした。

主賓として伊藤直樹駐バングラデシュ日本大使、特別ゲストとしてMdトファッゼル・ホサイン・ミア内閣府長官、ファティマ・ヤスミン経済関係局長が参加。また、ダッカ商工会議所(DCCI)のリズワン・ラーマン会長がパワーポイントを使ったプレゼンテーションを行った。

「バングラデシュはアジア地域において戦略的に重要な位置にあります。アジアは新たな経済フロンティアであり、バングラデシュはその一部です」
トファッゼル・ホサイン・ミア氏は、バングラデシュは多くの分野で変革の準備が整っており、称賛に値する成果を上げていると述べた。

また、LDC(後発開発途上国)卒業は、バングラデシュのマクロ経済の強さと回復力、そして我々の準備態勢が証明されたことを意味するとした。そのうえで、政府は弱い立場にある国民の生活水準を向上させることを目指していると述べた。

さらに、持続可能なインフラの重要性についても強調した。バングラデシュは、中国とインドという2つの大きな経済圏に近い戦略的な場所にあり、これはバングラデシュにとってはチャンスだと述べた。

ファティマ・ヤスミン氏は、バングラデシュはアジアで最も急成長している経済国で、成長ペースは非常に順調だったが、コロナパンデミックが成長の勢いを妨げたとした。

一方、適切な政策支援やインフラ投資、回復力があってダイナミックで魅力的な民間企業のおかげで、持続的な経済成長の勢いを維持することができたと補足した。

リズワン・ラーマン氏は、バングラデシュとアジア太平洋地域国との二国間貿易額はおよそ360億ドル(4兆1144円)に上ると述べた。

「アジア太平洋地域はバングラデシュの第3の輸出先ですが、この地域の国々との間には、特恵貿易協定(PTA)や自由貿易協定(FTA)がありません」
ラーマン氏は、LDC卒業後の輸出拡大には、アジア太平洋貿易協定(APTA)で原産地規則を緩和する必要があると提案した。また、アジアの未開拓市場を開拓するには、より多くの二国間・多国間協定を結ぶ必要があると述べた。

伊藤直樹氏は、今後5年間でバングラデシュ人1人当たりの所得は3000ドル(34万2864円)に達するとの見方を示し、インフラ欠如が投資のボトルネックとなっているが、バングラデシュはすぐに解決するだろうと述べた。

また、日本はバングラデシュにとって大きな輸出市場であり、二国間貿易は昨年度10%増加したと補足した。

Bangladesh News/Prothom Alo Oct 30 2021
https://en.prothomalo.com/business/local/bangladesh-should-focus-more-on-regional-trade-blocs-experts
翻訳編集:吉本

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