縫製糸製造工場続々誕生

縫製糸製造工場続々誕生

【The Daily Star】バングラデシュでは近年、数百の縫製糸製造工場が設立され、主要な衣料品付属品の国内自給がほぼ達成された。

その結果、衣料品メーカーは輸入原材料への過度な依存を減らし、厳しいリードタイムを維持することができるようになった。

縫製糸は主に衣料品の縫製に使われるが、10年前まで国内衣料品メーカーや輸出業者は輸入縫製糸に依存していた。

だが、一部の大手生産者は、国内需要を満たした上で輸出できるほどまで成長した。現在、国内の縫製糸工場では1日に100トン以上の縫製糸を生産する。

縫製糸の貢献は、年間360億ドル(4兆3789億円)にも上る衣料品輸出総額の1%にも満たないが、完成品の製造には不可欠なものだ。

業界関係者によると、縫製糸産業には過去10年間で100億タカ(141.5億円)の投資があったという。

チャットグラム(Chattogram)県カルルガット(Kalurghat)にあるサンジ(Sanzi)繊維工場は、1995年に縫製糸を作るために10億タカ(14.1億円)を投資、現在では1日30トンの糸を生産している。

「国内外市場での需要の高まりに応えています」
同社の親会社ウェルグループのサイード・ヌルル・イスラム会長は、皮革産業も成長しているため、革用縫製糸を生産する別の工場への投資も計画していると述べた。現在、皮革用縫製糸はほとんど輸入に頼っている。

同社の縫製糸のマーケットシェアは30%で年間2千万ドル(24.3億円)を売り上げる。また、年間600万ドル(7.3億円)以上を輸出する。

イスラム氏によると、国内の縫製糸市場は1億5千万ドル(182.5億円)だという。

縫製糸は以前、中国や香港に頼っていた。現在、縫製糸の95%は国内メーカーが供給、残りは国際的小売業者やブランドの特別要求があって輸入されている。

衣料品輸出業者のDBLグループは2016年に20億タカ(28.3億円)を投資して、高品質の縫製糸を製造するエコThreads & Yarnsを設立した。ガジプール(Gazipur)県カシムプール(Kashimpur)工場で1日に10トンの縫製糸を生産している。

生産した糸のうち同社が消費するのは20%で、残りの80%は他の衣料品メーカーに販売されると、DBLグループのMAジャバー社長は述べた。

DBLグループは、この分野での拡大を視野に入れる。

「バイヤーが品質の高さから、当社の糸を指名してくれるようになりました。そのため、、2、3年以内にベトナムに縫製糸の生産拠点を作る計画があります」
同社は現在、年間2500万ドル(30.4億円)相当の縫製糸を販売しており、2025年までに売上を倍増させる計画だ。

「数年前までは、国内衣料品メーカーは主に多国籍企業に縫製糸の調達を依存していましたが、今では国内企業も国際標準の縫製糸を製造できるようになりました」

縫製糸は自給できるようになったものの、関連原材料は輸入する必要があるというのは、カーン・アクセサリー&パッケージ社のアブドゥル・カデル・カーン社長。数年前、トンギ(Tongi)に7千万タカ(9903万円)投資して縫製糸製造工場を設立、月に70トンの糸を生産する。

バングラデシュ縫製糸製造・輸出業者協会のアブル・カゼム・ハイダー会長は、輸出志向の衣料品工場向けに縫製糸生産を行うメーカーは200社近くあるが、市場を支配しているメーカーはほとんどないと指摘した。

国内メーカーは綿素材の縫製糸の90%以上を供給することができる。だが、合成糸は需要の70%を賄うだけで、残りの30%は主に中国からの輸入に頼っている。

Bangladesh News/The Daily Star Apr 4 2022
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/sewing-thread-new-avenue-growth-textile-2997406
翻訳編集:吉本

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