【The Daily Star】コロナウイルスの状況が改善され、国民が新年を華やかに迎えようとする中、ボヘラ・ボイシャク(ベンガル新年)を中心に商品売上が回復を見せている。
国内最大の文化的祭典ボヘラ・ボイシャクを祝う祭典は、コロナパンデミックとそれに関連した閉鎖のため、過去2年間は控えめなものだった。そのため、イード・アル・フィトルに次ぐ大きな販売シーズンの需要は低迷していた。
だが、コロナ患者数が激減し、この数週間は死者が出ていないことから、市民はこの日を祝うための気分が盛り上がり、衣類やライフスタイルブランド、菓子小売業者にとって明るい材料となっている。
首都圏の市場やショッピングモールの商人は、ここ数週間、買い物客の殺到を処理するために忙しい時間を過ごしてきた。
「ボヘラ・ボイシャクは2年間の小康状態を経て、全く新しい様相を呈しています。バイヤーから良い反応を得ています」
約20店舗を展開するアーロン(Aarong)のモハンマド・アシュラフル・アラム最高執行責任者は述べた。
「今回のボヘラ・ボイシャクはラマダン月にあたるため、人々は節度をもって祝うでしょう。ボイシャクとイード・アル・フィトルが同時期に行われるため、予算を削減するお客様もいらっしゃるでしょう。そのため、同時に2つの祭りを意識しながら準備を進めてきました」
同じくファッションブランドであるケイ・クラフト(Kay Kraft)カリド・マウムード・カーン部長も、売上はかなり順調だと述べた。
カーンによると、パンデミックやインフレ上昇の影響を受けていない高所得の人たちが、ボイシャク関連の衣料品などを購入しているという。
衣料品輸出会社スノーテックス(Snowtex)グループの関連会社サラ(SaRa)・ライフスタイルは、12日に500万タカ(707.4万円)の売上を記録した。
「過去2年間、売上目標は達成されませんでした。今年はコロナの不安がなくなって顧客の反応が良いので、目標を達成できるかもしれません」
8店舗を所有する同社のシャリフネッサ・レバ部長は述べた。
ポシャクパリとして知られるケラニゴンジ(Keraniganj)最大の衣料品卸売市場でも売上が伸びているという。
卸売業者のハッサン・ミア氏は3万着のパンジャビを仕入れ、ラマダンが始まるまでにすべて売り切った。
「新しい需要があります。でも、売り時に合わせて上手く供給する能力がないのです」
今年はラマダン中にベンガル新年があるため、ボイシャク中心の販売(仕入れ)量と、イード・アル・フィトルに関連する販売(仕入れ)量を明確に区別するのは難しい。
ファッション団体のプラットフォーム、バングラデシュファッション企業協会が2012年に行った調査によると、全国のファッション小売店は年間約600億タカ(848.9億円)を売り上げる。そのうち50％以上がイード・アル・フィトルに、少なくとも25％がボイシャック期に販売される。
菓子もボイシャクのお祝いに欠かせない。パンデミック前は全国で約5億タカ(7.1億円)が販売されていた。
ここ2年間はコロナウィルスが消費者を寄せ付けなかったため、菓子屋はボイシャク期間中に大きな売上を記録できなかった。だが、パンデミックは沈静化したものの、状況はあまり好転していないという。
「ボイシャク前のビジネスを2019年と比較すると10～15％程度です」
プレミアム・スイーツのマウブーブル・ラーマン・ボクル法人部長は述べた。
だが、プレミアム・スイーツカルワンバザール店モハンマド・スジョン上級販売員は、売上は2019年の70％水準だと述べた。
市民はボイシャクの朝、自宅やレストラン、公共の場で、炊いたコメとヒルサ(国民魚)を食べるのが普通だ。だが、今年はラマダン月のため、国内で最も人気の高い魚の売上は芳しくない
それでも値段はかなり高い。
ダッカ市カルワンバザール台所市場の商人は13日、ヒルサをキロ1400～1600タカ(1981～2264円)で販売していた。800グラムは900～1200タカ(1273～1698円)だった。
「2019年のこの時期の販売量の約半分しか売れません。需要が少ないのです」
魚商人のモラー・ナジル・ウディン氏は肩を落とす。
「ボイシャクはラマダン中ですし、昨年発生した損失のため、業者はミャンマーから魚を輸入しませんでした」
バングラデシュ冷凍食品輸出協会のバブル・アクタール会長は述べた。
政策対話センターの調査研究主任のコンドカル・ゴラム・モアッゼム氏は、ボイシャク前にビジネスが上手くいくことは経済回復の兆しだとしたうえで、多くの国民はぎりぎりのところで生活していると、インフレ進行によって直面している圧力について言及した。
Bangladesh News/The Daily Star Apr 14 2022
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/pahela-baishakh-sales-make-comeback-3004641
翻訳編集：吉本