GDP成長率6.5%に鈍化か

GDP成長率6.5%に鈍化か

【Financial Express】次期会計年度(22年7月-23年6月)、バングラデシュの実質GDP成長率は6.5%に減速する可能性があると、世界的な格付け機関フィッチ・ソリューションズは述べた。

一方、公的統計機関はパンデミックショックから立ち直る過程だとし、2021-22会計年度の成長率は7.2%と堅調に推移すると予測した。

「我々は以前、22ー23年度の成長率を7.7%、21ー22年度を5.8%と予想していた。だが、経済が直面している無数の逆風のため、バングラデシュ経済は減速する可能性が高い」
フィッチ・ソリューションズはバングラデシュ経済について予測した。

一方、バングラデシュ統計局(BBS)は2015-16会計年度までのGDPデータを修正し、2021-22会計年度の新しい暫定値を発表。その後、5月31日に最新の修正が行われ、2021-22会計年度12カ月間の経済成長率は6.9%から7.2%に上昇すると予測した。

フィッチは最新予測で、バングラデシュ経済が直面する逆風は3つあるとした。

まず、ロシアーウクライナ戦争の勃発により、2月下旬から一次産品価格が高騰。次期会計年度はやや緩やかになるものの、2022年12月までは高止まりすると予想した。そのため、世界的にインフレ上昇圧力がかかり、消費者の購買力が損なわれる。

バングラデシュのCPI(消費者物価指数)バスケットに占める食品とエネルギーの割合は約62.0%で、タイに次いで域内で2番目に高いため、影響は先進国市場よりも深刻だ。

バングラデシュ人一人当たりGDPが低いことを考えると、裁量的支出、つまり経済における個人消費が大きく圧迫される可能性が高い。実際、バングラデシュのインフレ率は3月の6.2%から4月には6.3%へと上昇、2020年10月以来の高水準となっている。

第2は、バングラデシュへの投資が商品価格の高騰によって鈍化する可能性が高いことだ。バングラデシュはエネルギーと商品の純輸入国であり、商品価格の上昇は輸入代金の上昇につながり、貯蓄、ひいては投資の重しになる。

一次産品価格の上昇によって引き起こされたインフレ率の上昇は、世界中の中央銀行を金融引き締めに駆り立てている。バングラデシュ銀行はこれまで緩和的な金融政策スタンスを維持してきたが、対外信用状況は依然として厳しく、これは海外直接投資の減速につながる可能性が高い。

第3は、より感染力が強く、致死的で、ワクチン耐性のあるコビド菌の変種が出現したことで、政府は医療システムの負担を防ぐため、再び行動制限を実施する可能性があることだ。

さらに、ロシアーウクライナ戦争がさらに激化したり、中国でロックダウンが拡大すると、サプライチェーンがさらに混乱し、バングラデシュの輸出志向の製造業に重くのしかかる可能性があるとした。

Bangladesh News/Financial Express Jun 2 2022
https://thefinancialexpress.com.bd/economy/gdp-growth-may-slow-to-65pc-1654138082
翻訳編集:吉本

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