観光地 費用だけが上昇

観光地 費用だけが上昇

【Prothom Alo】世界最長のビーチがあるコックスバザール(Cox’s Bazar)のホテルの中型サイズの部屋は、3年前は1日800タカ(1125円)だったが、今では1500タカ(2109円)に値上がりしている。

同様にエアコン付きの部屋の宿泊費も、1500タカから2200~2500タカ(3093~3515円)に上がった。

宿泊費以外にもレストランでの食事代、コックスバザール行きのバス代や飛行機代も値上がりした。そのため、観光客の出費は何倍にもなったが、サービス面では改善が見られない。

120キロメートルのビーチのうち、観光客が集まるのは5キロほどのエリアだが、そこでさえ荒廃している。残りのエリアには、観光客のための警備体制が整っていない。観光客は日没後の治安の悪さや電気の少なさを感じている。

国内2番目と言われる観光地シレット(Sylhet)でも状況は同じだ。観光客は食事や宿泊、移動にお金をかけてジャフロング(Jaflong)、リターグル(Ratargul)、ビスナカンディ(Bisnakandi)のような美しい場所を旅行するも、女性や子ども用のトイレを探すのは一苦労だ。警備体制にも問題がある。

バングラデシュ旅行代理店協会(TOAB)MDラフュッザマン会長は、観光施設の60%は目に見えないもので、残りの40%はホテル、モーテル、レストラン、道路、交通施設、アミューズメントなど目に見えるものであるとし、観光客はどんな美しい場所でも十分な設備がなければ、長く滞在することはないと述べた。そのうえで、バングラデシュの観光産業は徐々に良くなってきており、このポテンシャルを素早く活用するために、政府職員は観光に配慮する必要があるとした。

世界最長のビーチには毎年少なくとも300万人が訪れる。 2泊3日の滞在で、ホテル代や食事代を含めた観光客の平均費用は約1万タカ(1万4060円)だ。

コックスバザールには観光客向けレストランが500軒ある。3年前、魚や肉を含む食事は200タカ(281円)ほどだったが、現在300~320タカ(422~450円)に値上がりしている。一方、コックスバザールからダッカへのAC(エアコン付き)バス料金は、100から400タカ(141~562円)値上がりし、1人1000~2500タカ(1406~3515円)となった。

コックスバザール飲食店経営者協会のラシェドゥル・イスラム事務局長は、魚や肉、その他の材料価格が上昇したうえ、調理はLPGガスで行わなければならず、その結果、値段が上がったと述べた。以前は、魚や肉と一緒に野菜やボルタ、レンズ豆などを食べても500タカ(703円)に達しなかったが、今では200~300タカ(281~422円)余計にかかるようになったという。

一方、コックスバザールホテルゲストハウス経営者協会のセリム・ニューアズ事務局長は、3年前、中級ホテルの部屋の値段は800タカだったが、現在は2000~2200タカ(2812~3093円)になっていると述べた。3000タカ(4218円)ほどだったAC付の部屋は5000~7000タカ(7030~9842円)に値上がり、星付きホテルの料金は10~15%上昇しているという。

ベンガル湾の複数の低気圧の影響で、潮位が通常より5~6フィート高くなって海岸を直撃したため、コックスバザールのビーチは数年前から荒廃している。2キロメートルのラボニ・ポイントの海岸は瓦礫の山と化してしまった。

テクナフまでの長いビーチに観光客が訪れる機会があるにも関わらず、十分なダイバーの雇用など、安全確保のための政府主導の対策がとられていない。

街並みも荒れている。夕方以降の観光客のための娯楽はあまりない。観光客は夕方以降に強盗の被害に遭うが、それを止めるための強力なアクションはとられていない。ここでも、観光客はビーチエリアに行くと、さまざまな問題に直面しなければならない。

カラトリ・マリーン・ドライブ・ホテル・リゾート・経営者協会のムキム・カーン氏は、「コックスバザールを訪れる観光客のための十分なセキュリティと施設がないため、誰も2、3日以上滞在しようとは思いません」と述べている。

Bangladesh News/Prothom Alo Sep 29 2022
https://en.prothomalo.com/bangladesh/g0rpxjswqg
翻訳編集:吉本

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