経済成長率6.5%に減速

経済成長率6.5%に減速

【Financial Express】多くの減速要因があることから、バングラデシュの2022-23会計年度(FY23)の実質GDP成長率は、2021-22会計年度(FY22)の7.2%から6.5%に先細る可能性があると、米国に本拠を置く格付け会社フィッチ・ソリューションズは予測した。

予測は、インフレとエネルギー価格の上昇、金融引き締め、世界経済の弱体化といった逆風に悩まされているため、公式予測の7.5%を大幅に下回るものとなっている。

一方でコロナ規制の持続的な緩和が引き続き経済成長の下支えとなり、経済減速の程度を抑えることができると補足した。

「今後の複数の四半期にわたって、バングラデシュ経済が直面する3つの大きな逆風があると見ている。第一にインフレ率の上昇と送金流入の減少を背景に内需が弱まるだろう」

2022年10月時点で、消費者物価が前年比8.9%と上昇した。ピーク時だった8月の9.5%からは緩和したが、バングラデシュ銀行(BB)の目標値である5.6%を依然として上回っている。

エネルギーや商品価格の高騰による二次的な影響は今後も経済に影響を与え、さらなるインフレ圧力につながるとしたうえで、2022年9月に実施された電力料金の20%引き上げは消費者に転嫁され、より大きな物価上昇の圧力につながる可能性が高いとした。

「バングラデシュの一人当たり所得が比較的低い水準にあることから、エネルギー価格の上昇は家計の購買力に大きな影響を与え、個人消費に重くのしかかる」

また、最新データでは前年同期比10.8%の減少になるなど、送金流入の減速も明らかになっている。

送金流入額が経済に占める割合が大きい(GDPの6.0%)ことを考えると、急激な減少は景気減速が迫っていることを示す初期的な兆候といえる。

これらの要因を考慮すると、家計消費の成長率はFY22の8.8%からFY23年の4.9%に減速するだろう。

第二に、目標以上のインフレ、世界的な金融引き締め、対外ポジションの悪化は、BBに利上げサイクルを持続させるよう促してしまう。

「5月の利上げサイクル開始以来、BBは累積100bpsの利上げを行い、5.75%になった。今後数カ月で政策金利はさらに50bps上昇し、FY23の最終金利は6.25%になると予想する」

金利の上昇は経済に反映され、国内外からの投資を圧迫すると指摘。これが投資の伸び率がFY22の前年度比10.0%から、FY23には8.0%に落ち込むと予測する主な理由だとした。

第三に、世界経済の減速は、バングラデシュの輸出需要を減退させる。

「米国とユーロ圏は来年、景気後退に陥る可能性が高いとみている。欧米がバングラデシュの総輸出量の半分以上を占めていることを考えると、バングラデシュの貿易活動は急激に減速するだろう」

Bangladesh News/Financial Express Nov 29 2022
https://thefinancialexpress.com.bd/economy/bangladesh/bangladeshs-economic-growth-to-slow-to-65pc-1669689842
翻訳編集:吉本

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